2006年08月15日 更新

2006年 第88回全国高校野球選手権大会

静岡商・大野、涙の敗戦…福知山成美が3回戦へ

駒谷が特大弾

静岡商・大野は四回、福知山成美・駒谷に中越えの特大弾を浴びる。この一発でリズムを崩した

(第88回全国高校野球選手権大会、第9日、2回戦、静岡商0−4福知山成美、14日、甲子園)第2試合では、32年ぶり出場の古豪・静岡商(静岡)が0−4で福知山成美(京都)に敗れ、2回戦で姿を消した。1回戦(対八幡商=滋賀)で2失点完投した静岡商の先発左腕・大野健介投手(2年)が7回12安打4失点と乱れた。福知山成美は二回二死二塁から北野の中前打で先制。四回は駒谷の本塁打を含む4長短打で3点を奪った。駒谷は無四球と制球が抜群。テンポよく打たせて取る投球で6安打完封した。堅守も支えた。

2年生エースの大野は、1メートル65の小さな体を震わせ悔し涙を流した。

「全体的にボールが高めに浮いてしまったが、(四回に)本塁打を打たれた球は完全に力負けです。後半は縮こまっても後悔するだけなのでどんどん攻めていきました」

三回まで7安打を浴びながら1点に抑えていたが、四回先頭の駒谷にバックスクリーンに被弾すると、3長短打で2失点。7回12安打4失点でマウンドを降りた。

静岡大会で33個、1回戦(対八幡商)でも大会タイ記録の9犠打を決めたお家芸も、序盤の先頭打者の出塁が2回だけでは、揺さぶりをかけることもできず。スコアボードには0だけが並んだ。

それでも、“静商の儀式”は健在だった。1点を追う三回二死二、三塁と4点ビハインドの七回二死一、三塁の場面。ナインはマウンドに集まり、空を見上げてグラブを重ねた。

「青空を見て落ち着きを取り戻せるように。どのチームよりも厳しい練習をしてきたこと、仲間との信頼を再確認してほしい」と桜井良磨トレーニングマネジャー(3年)が考案。静岡大会でも何度となく危機を乗り越え、甲子園へたどり着いたおまじないで、ともに無失点で切り抜けた。

「大舞台でも楽しめました。直球と変化球のコンビネーションを磨いて、また甲子園を目指します」。敗戦にも、大野は前を向いた。32年ぶりの夏1勝を挙げた古豪の夏は終わりを告げたが、2年生左腕は成長を遂げ、ここに戻ってくる。

(吉村大佑)

★拙攻4併殺

静岡商は初戦で9犠打の大会タイ記録を作ったが、この日は1つだけ。0−0の二回一死三塁で6番・増井が三塁線にセーフティースクイズを試みた場面も、三走・稲口が本塁で憤死。稲口は「一瞬、スタートが遅れてしまいました」とガックリ。4併殺打の拙攻に見城監督は「4点差があったので、もう1本ヒットが出てからバントで送ろうと考えていましたが…」と悔やんだ。

★駒谷が無四球完封!

福知山成美の先発・駒谷が散発6安打に抑えて無四球完封。最後の打者も遊ゴロに打ち取り、この試合4つめの併殺で締めた。「よく守ってくれた」とまず野手に感謝。1回戦ではチームメートは5失策を記録したが「信頼しているから」とこの日もスピードは抑え、打たせて取る投球に徹した。先発に6人の左打者がいる静岡商に対し、この春覚えたシンカーを内外角に投げ分けた。「あんなバックだけどあいつは信頼して投げた。きょうはスペシャルだった」。田所監督もエースを絶賛した。

◆初出場で2安打1打点と活躍した福知山成美・北野

「思いっきり振っていった。百点満点です」