歴代単独1位!智弁和歌山・高嶋監督が夏28勝!

守備も堅実な智弁和歌山。高嶋監督(左上)のにらみが効いている
(第88回全国高校野球選手権大会、第9日、2回戦、智弁和歌山5−2金沢、14日、甲子園)第1試合で、智弁和歌山(和歌山)が5−2で金沢(石川)を下し、4年ぶりの3回戦進出。高嶋仁監督(60)は、夏通算28勝(春と合わせて49勝)で、歴代トップに躍り出た。16日の八重山商工(沖縄)戦では、PL学園・中村順司監督=現名商大監督=(通算58勝)につぐ、史上2人目の甲子園50勝を目指す。
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夏3度目の全国制覇を目指すチームよりも、ひと足早く“日本一”に輝いた。智弁和歌山の高嶋監督が夏28勝目。PL学園の中村順司監督、取手二−常総学院の木内幸男監督を抜いて、歴代単独トップに立った。
「これは私がやったことではないですから。選手たちがやった結果。そんなに気にはしていません」。メモリアル勝利は智弁らしい集中打でもぎ取った。五回に打者11人7安打で5点を奪い、一気に勝負を決めた。
今年5月30日で60歳。2年前から健康のために始めたランニングで、最近両ひざの半月板を痛めた。医者には手術を勧められたが「この歳になってメスを入れるのは嫌」と断り、現在はエアロバイクで鍛錬。これがグラウンドを見渡す独得の“仁王立ち”を支えている。
この日先発6回を無失点、打っては五回一死一、三塁から中前適時打を放った広井亮介投手(3年)も「監督はすごい。おじいちゃんなのに、僕らと同じ体力がある」と驚くほど。広井の適時打も、監督から「外を攻められるぞ」とアドバイスを受け、スライダーを狙い打ったものだった。
そんな名将に率いられた智弁和歌山は94年春に初Vを飾り、97年、00年の夏を制覇。準優勝も3度(春2度、夏1度)で『90年代最強チーム』といわれている。そのチームを知る高嶋監督が「最強世代になる可能性を秘めている」という今回の選手たち。4度目の日本一を本気で狙っている。

16日はプロ注目の大嶺祐太投手(3年)を擁する八重山商工(沖縄)と対戦するが「勝ち負けは別にして、いい投手とやりたいですからね」と不敵な笑みも浮かべた。史上2人目の甲子園50勝に王手。還暦監督のタクトは衰えを知らない。
(土井高志)
| 監督の夏の甲子園通算勝利5傑 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 順 | 監督 | 校名 | 勝 | 敗 | V |
| 1 | ※高嶋仁 | 智弁和歌山ほか | 28 | 12 | 2 |
| 2 | 中村順司 | PL学園 | 27 | 3 | 3 |
| 2 | 木内幸男 | 常総学院ほか | 27 | 11 | 2 |
| 4 | 裁弘義 | 沖縄水産ほか | 25 | 11 | − |
| 5 | ※前田三夫 | 帝京 | 23 | 6 | 2 |
| 【注】14日現在。※は今大会出場。Vは夏の優勝回数 | |||||
★金沢・林、連打浴び降板
初めての甲子園のマウンドに待っていたのは、厳しい結果だった。初登板の先発・林が、五回に智弁和歌山打線につかまった。四回までは、再三のピンチをうまく変化球でかわした。だが、五回は「ストレートを狙い打たれた」。連打を浴び、背番号「11」は4失点で降板。試合後は「自分のピッチングが…」と話すと、こぼれる涙をぬぐいながら、おえつを漏らした。
★第1試合から観衆5万人
第1試合からスタンドは5万人と満員の大観衆。大歓声と拍手で甲子園は熱気に包まれた。午前8時の開門時にすでに1700人、徹夜組も4人いたという。10時には内野席のチケットがすべて売り切れ、無料の外野席もびっしりと人で埋まった。大会関係者も「お盆休みと、(この日)近畿勢が3校登場するおかげですかね。うれしいことです」と喜んでいた。









◆第1打席でこの夏、初安打を放った智弁和歌山・橋本=写真
「正直、1本出てホッとしました。積極的に打ちにいったのが良かった」