2006年08月13日 更新

2006年 第88回全国高校野球選手権大会

「走」の帝京が“大変振”!大会タイ記録の4発で大勝

不破

猛打爆発だ。帝京は一回の不破(上)、八回は中村と塩沢が2者連続、九回には雨森(下)と1試合4本塁打を記録した

雨森

(第88回全国高校野球選手権大会、第7日、2回戦、帝京10−2如水館、12日、甲子園)第1試合で帝京(東東京)が、2000年に智弁和歌山がマークした大会タイ記録となる1試合4本塁打などで如水館(広島)に10−2で大勝した。前田三夫監督(57)は、甲子園春夏通算39勝目。歴代4位の木内幸男氏(75)=前常総学院監督=にあと1勝に迫った。

聖地に快音が響き渡る。縦じまのユニホームが躍動する。阪神ではない。帝京だ。1試合4本塁打。2000年の智弁和歌山(対PL学園)以来の大会タイ記録を作った。

「(先発した)2年生の大田に先制点をプレゼントすることができてよかったです」

一回、1−1からの3球目を叩き、史上11本目の先頭打者アーチを放った不破卓哉外野手(3年)が笑った。前評判とは違う帝京−。東東京大会で48盗塁をマークした機動力がクローズアップされていたが、それだけではなかった。大舞台で“強力打線”に変貌した。

同点に追いつかれた直後の八回一死からは、4番・中村晃内野手(2年)が右翼席へ勝ち越しソロ。続く塩沢佑太外野手(3年)も右中間に2者連続のソロアーチ。最後は九回一死二塁、6番・雨森達也内野手(3年)が左翼への2ランで締めた。

「理想のスイングができればホームランにする自信はあります。あの打席は狙っていました」とは通算31本目の一打に笑顔の中村だ。

盗塁は如水館の強肩捕手・柚木に『2』に抑えられたが、八回一死一塁では走者の雨森が二塁前のセーフティーバントで一気に三塁を陥れる好走塁。本来の機動力も見せつけた。

これで前田監督は甲子園通算39勝。歴代4位の木内幸男氏(前常総学院監督)の40勝にあと「1」と迫った。

聖地で魅せた機動力+強打。早実も強いが、帝京も強い。

(櫻木理)


【記録メモ】

▽チーム1試合最多本塁打4 帝京が2回戦の如水館戦で記録。大会タイ記録で通算4度目。
  ▽無失策試合 2回戦の如水館−帝京で記録。今大会2度目。

★我妻は全治2週間

帝京・我妻壮太捕手(3年)が如水館戦の六回の打席で顔面に投球を受け、その裏の守備から交代した。西宮市内の病院で左唇の上下を16針縫合し、全治2週間と診断された。検査の結果、骨には異常はなかった。我妻は大会本部を通じ「勝ったと聞いたときはうれしかった。次の試合には出たい」とコメントした。

★細かい継投実らず

如水館の迫田監督は同点に追いついた直後の八回、2本の本塁打を打たれるなど3点を奪われたことに納得がいかない様子。「同点に追いついたら勝たないと駄目。あそこで2本も打たれたら…」と投手陣に不満を漏らした。終盤に目まぐるしく投手を交代。しかし相手の勢いを止められず「また鍛え直して戻ってきます」と出直しを誓った。

【名言迷言・夏】

◆いつも厳しい前田監督に先発帝京・大田

「監督を置物だと思って投げました」


◆父の満さんは元ボクシングの日本チャンピオンで、世界戦にも挑戦経験がある帝京・杉谷

「父から何でも1番になれといわれてきました。運動会(徒競走)で2位になったときも、すごく怒られました」