2006年08月07日 更新

2006年 第88回全国高校野球選手権大会

まさに怪物!大阪桐蔭・中田が特大140メートル弾

大阪桐蔭・中田

これが“超高校級”のパワーだ。中田は甲子園の度肝を抜く超特大弾を放った=撮影・高井良治

(第88回全国高校野球選手権大会 第1日、横浜6−11大阪桐蔭、6日、甲子園)初出場6校を含む49校が参加して開幕。第3試合では大阪桐蔭(大阪)が11−6でセンバツ優勝の横浜(神奈川)を撃破した。“浪速の新怪物”中田翔右翼手(2年)が八回に中堅左の中段席へ突き刺さる驚がくの140メートル弾。PL学園3年時の清原和博(現オリックス)に飛距離で肩を並べた。

こんな打球、見たことない…。驚弾に4万7000人の大観衆が息をのむ。八回一死。第5打席で中田が本領発揮だ。バックスクリーン左の中段席へ弾丸ライナー。高校通算47号は140メートルの特大弾。やはり中田は、怪物だった。

「打った瞬間にいったと思いました。これまでで1、2番の当たり。鳥肌が立っていましたね」

昨夏の1回戦(対春日部共栄)以来の聖地2号。飛距離140メートルは、85年夏のPL学園・清原和博(現オリックス)が準々決勝(対高知商)で左中間席中段に放った本塁打と並ぶ最長タイだ。

第2打席に左前打を放つと横浜バッテリーが警戒心を強め、第3、第4打席は敬遠気味の四球。しかし、勝負した第5打席で驚弾。やはり中田は、怪物だった。

この日、大阪大会で使用したメーカーとは違うバットで出陣した。その理由が「宿舎にバットを忘れて」。午前5時に起床、朝食をとって部屋に戻るとウトウト…。出発の6時15分に慌てて部屋を飛び出し、バットを忘れた。それでも3打数2安打。やはり中田は、怪物だった。

試合中、何度となく首からぶらさげているお守りに触れた。大阪で生まれて初めてひとり暮らしをする息子を思い、入学式の直前に母・香織さん(42)が手作りしたもの。素材は白の三角きん。幼い時に中田が右腕を骨折した際に使用したもので「健康第一」の願いが込められている。

来年に向けて、米大リーグ球団の目も光っている。ツインズは来日中の極東スカウトが異例の甲子園視察を検討。高橋スカウトは「世界の17歳をみてもトップクラス」と絶賛した。

まずは第1関門を突破。「甲子園に出たからにはNo.1を目指したい」とV宣言。聖地に刻んだ怪物弾で伝説の夏が始まった。

(土井高志)

■中田 翔(なかた・しょう)

1989(平成元)年4月22日、広島県生まれ、17歳。竹島小3年の時に広島鯉城リトルで野球を始め、投手兼捕手。国泰寺中時代は広島鯉城シニアに所属。大阪桐蔭高では高1の夏からベンチ入りし、甲子園通算6試合で23打数10安打、2本塁打、6打点。高校通算47本塁打。1メートル83、91キロ。右投げ右打ち。

★石田、強気の投球!

先発の2年生左腕・石田が強気の投球を貫いた。六回一死満塁では「甘いコースにいかないように考えた」。相手のスクイズが一塁への小飛球となり、この試合3つ目の併殺で切り抜けた。一方で八回から登板のエース・松原は2回4失点。「大舞台なので力んでしまった」としきりに反省していた。

◆大阪桐蔭・小杉

「(七回の勝ち越し二塁打は)打ったのはカーブ。変化球を狙っていた。やっとチームの役に立ててうれしい」

◆昨年の大阪桐蔭のエースだった巨人・辻内

「このまま勢いに乗って全国制覇してほしいです。でも、強豪に勝ったからといって調子に乗らないで、マイペースで戦っていってください」