北條&糸原&植田よ「『大和さん出ていって』と言え!」阪神・川藤OB会長が珍指令

 
大和流出の危機に、若手に喝を入れた川藤OB会長。さすがの発想だ

 高知県安芸市での秋季キャンプを視察中の阪神・川藤幸三OB会長(68)が練習休日の10日、二遊間のレギュラー争いを繰り広げる若虎たちに対して「大和さん、出ていってください…と言え」と珍指令を出した。フリーエージェント(FA)宣言して去就に注目が集まる大和内野手(30)の残留を願いつつ、北條、糸原、植田らにはワガママなぐらい貪欲に定位置を奪取してみろ…という熱き思いだ。

 OB会長だから「大和よ頼む、残ってくれ!」と素直に訴えると思ったら大間違い。川藤流のエールは逆目線だ。

 「大和がFA? こんなおいしいことはない。大チャンス。(安芸キャンプメンバーは)まだまだやから、大和が抜けたらもうけもん。ライバルが辞めたり、出ていったらチャンスが広がるやないか」

 2日間の視察を終えて迎えたキャンプ休日。二遊間の猛ノックを受けていた北條、糸原、植田、森越、板山らを思い浮かべながら、カワさん節がスパークした。

 「(現役時代に先輩に対し)頼むからはよ辞めて、と冗談で言っとったわ。プロの世界で生きている人は真正面から言ったらいいんや。誰もそんな文句はいわれへん。それでやかましい言うやつはおらへん。『大和さん、出ていってください』と言うたらええんや」

 目の上のタンコブが消えれば、自分の出場機会が増える。それが本音。そう考えてこそプロ、というわけ。

 もちろん、タテジマをこよなく愛するOB会長が、大和の流出を願ってなどいない。

 「どいつもこいつもかわいい。虎のユニホーム着ているやつはみんな一緒。ただ、今の時代はそういう(FA)権利があるんやから、権利は使ったらええ。あとは本人がどう判断するか」

 大和の入団時から知っている。抜群の守備力を誇りながら、鳥谷の控えに甘んじていた姿も見てきた。そして、期待されない中、遊撃で輝いたことしのプレーも。

 同時に、誰かが抜けたら、代わりに新戦力が飛び出してくる歴史も熟知している。大和に「出ていってください」と言い放つぐらいに根性の座った、新しい内野の顔の台頭を、川藤会長は信じて待っている。 (上田雅昭)

Read more