侍J・青木「彼らは本当に負けることを嫌う」 WBC初制覇した米国の変化

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3月16日、渡米前に会見した青木は並々ならぬ決意を口にした

 激闘続きだった第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。大リーグ所属選手にとって、時期的にまだまだ調整段階であったり、超一流選手(特に先発投手)の出場は、所属球団から制限がかかり、かなわないケースも多い。しかし過去の大会と比べて盛り上がり、接戦も多かったのではないだろうか。

 WBCの主催者は観客数、テレビ視聴者数、グッズ販売がいずれも過去最高を記録したと発表している。観客の総動員数は108万6720人で、前回大会より23%も増えた。さらに東京ドームでの1次ラウンドの20万6534人、2次ラウンドの20万9072人は個別ラウンドの最多記録を更新した。

 日本国内での盛り上がりは、過去3大会でも同様に熱狂的だったが、特筆すべきは米国内での変化だ。22日(同23日)の米国-プエルトリコの決勝戦。史上2番目の5万1565人の観衆がドジャースタジアムを埋めた。テレビ中継は310万世帯が視聴したという。そのうち米大リーグ専門チャンネル、MLBネットワークで視聴したファンは230万世帯で、昨季のナ・リーグ地区シリーズ第2戦(カブス-ジャイアンツ)に次ぐ史上2位だった。この人気2球団の黄金カードと比較されること自体、注目度の高さを示している。

 決勝はロサンゼルス(西時間)の午後6時開始で、東時間の午後9時。ワールドシリーズなどは、東時間のゴールデンタイムにかかるように、西時間午後5時に開始されることが多いが、それを考慮すれば、今大会は関心度が以前よりも向上したと分かるだろう。大会を通しての視聴者(世帯)は、前回より32%も増えた。そして会場でのグッズ売り上げも過去最高を記録。前回大会を15%ほど上回った。

 侍ジャパンで大リーガーとして唯一の参加だった青木宣親外野手(35)は、準決勝敗退後にこう語っていた。

 「彼ら(参加しているメジャーの選手たち)は本当に負けることを嫌うので、(開催する)時期的な問題とか、いろいろあるけど、本気なのは間違いない。表情をみても分かる。負けたくない一心でくる。(準決勝で日本に勝った)米国だって、本気だったと思う」

 それは過去3度の大会でも、参加した選手の真剣度は「一緒だと思う」(青木)という。その思いが積み重なり、徐々に“WBCファン”を増やしたのだろう。4年後の2021年の第5回大会は、さらなる成功を願いたい。(山田結軌)

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