【レスリング】男子代表9選手、靖国神社に参拝

永田克彦(中央) 「立派に戦ってきます!」−。アテネ五輪レスリング男子代表9選手が6日、東京・国立スポーツ科学センターで「100日合宿」を打ち上げ、午後には靖国神社に参拝。お家芸復活を期す日の丸戦士たちは護国の英霊にアテネでの活躍を誓った。〔写真:必勝祈願。靖国神社参拝を終え、永田克彦(中央)らレスリング男子代表は戦闘モード全開だ=撮影・斎藤浩一

★永田克彦、完全燃焼で連続メダル狙う

 マットの上では闘志をむき出しにする男たちの顔が変わっていた。くしくも「原爆の日」のこの日、靖国神社の本殿に参拝、さらに軍事博物館の遊就館を見学し、厳粛な面持ちになっていた。

 「戦いに行く決心がつきました。血染めの遺書などを見たら、ボクらは死ぬわけじゃないんだし、緊張なんて甘っちょろいと思いました。アテネのマットに上がったら、覚悟を決めて思い切り戦います」

 銀メダルを獲得したシドニー五輪に続いて2度目の代表となったグレコ74キロ級の永田克彦が心を打たれていた。30歳。最後の五輪と決めている。アテネでは完全燃焼で連続メダルを狙う。

 「選手は不安がないはずはないが、平和な時代に戦える幸せをかみ締めてほしい」と富山英明監督。レスリング代表の靖国参拝は84年ロサンゼルス五輪前以来20年ぶり。同大会で富山監督自身が金メダルを獲ったのをはじめ、金2銀5銅2のメダルにつなげた“実績”がある。

 当時の監督だった福田富昭氏が今回は日本レスリング協会会長、日本選手団団長に就任。伝統の「八田イズム」復活を掲げ、茶道をトレーニングに採り入れるなど精神面を強化。過去五輪で金20個を獲得したお家芸を完全復活させようと、5月6日から続いていた「100日合宿」の最終日に靖国参拝を導入した。「これは聖戦だ!金メダルを獲るんだ!」。福田会長は9人の五輪代表を戦闘モードで激励した。フリー55キロ級の田南部力、同66キロ級の池松和彦ら金メダル候補もそろった精鋭レスラー陣は、9日、アテネに向かって旅立つ。(牧慈)

★「100日合宿」打ち上げ

 88年ソウル五輪で金2銀2につなげた「500日合宿」にならい、5月6日に始まった「100日合宿」もこの日が国内最終日となった。グレコ60キロ級のメダル候補・笹本睦は1週間前に左ひざ外側じん帯を損傷したが「本番は大丈夫」と強調。グレコ重量級初のメダルを狙う84キロ級の松本慎吾も「今までいちばんの状態」と鍛え上げた筋肉を誇示した。代表9人は9日に出発、13日の開会式に出席し、14日からハンガリーで調整して再びアテネ入りする。

★靖国神社
 東京都千代田区九段北にあり、明治維新およびその後の対外戦争など国事に殉じた約250万柱の英霊を合祀する。1869(明治2)年に創建され、当初は東京招魂社と呼ばれたが、1879(明治12)年に靖国神社を改称された。


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