グレコローマン代表、茶道&座禅トレーニング

永田克彦 アテネ五輪レスリング男子フリースタイル、グレコローマン代表9選手が7日、東京・新宿区の茶道裏千家今日庵で茶道&座禅トレーニングを行った。裏千家前家元の千玄室さん(81)が仕立てたお茶で心を静め、五輪4大会ぶりの金メダル獲得を誓った。同女子代表4人はさきに滝に打たれる荒行を敢行したが、こちらは「静」で勝負する。〔写真:和むなぁ…。闘いの前の静けさで、己を見つめる。永田(正面)も納得=撮影・牧慈

★裏千家の前家元・千玄室さん直々の一服

 マットで見せる闘志を包み込み、日の丸を背負うレスラーたちは畳の上で厳粛な面持ちだった。「お手前を頂だいいたします」。裏千家の前家元・千玄室さんが直々に仕立てたお茶を一服、座禅を組む。どの選手にも初めての体験だった。

 「武士は心を静めるため、一服のお茶を飲んで合戦に臨みました。禅の言葉にあるように、平生の心で臨めば、いい成果があがるでしょう」 こう説く千玄室さんは、第2次世界大戦中は特攻隊員。出陣前にお茶をたて、仲間にふるまってから零戦に乗り込んだ壮絶な過去をもつ。日本馬術連盟の会長も務め、シドニー五輪前は柔道代表選手に茶をたて、金メダル4個を引き出した。

 グレコ74キロ級の永田克彦は「抹茶アイスが好きなので、お茶もおいしかった。茶道も座禅も初めてですけど、雑念を払うのにはいいですね」と感動の声。レスリングは福田富昭・日本協会会長が伝統のスパルタ精神“八田イズム”を復活。女子はオイルレスリング、温泉トレ、滝に打たれる精神修行などの荒行を行ってきたが、男子は一転して静かな修行で出陣準備を整えた。過去20個の金メダルを誇るお家芸。「静」の気迫を、マットで大噴火させる。

牧慈

★裏千家

 侘茶と禅を学び、茶道を完成させたのが千利休(1522〜91)。豊臣秀吉の勘気にふれて自刃したが、のちに秀吉が千家復興を許し、その後、表千家、裏千家、武者小路千家の三千家が成立した。裏千家の家元は4代目から代々「宗室」を襲名、現在は16代家元は昨年1月に襲名。15代家元は現家元に譲った後、千玄室に改名した。

◆アテネ五輪レスリング男子代表選手◆
▼フリースタイル
55キロ級 田南部 力 警視庁 29
60キロ級 井上 謙二 自衛隊 27
66キロ級 池松 和彦 日体大助手 24
74キロ級 小幡 邦彦 綜合警備保障 23
84キロ級 横山 秀和 秋田商高教 33
▼グレコローマン
55キロ級 豊田 雅俊 警視庁 27
60キロ級 笹本   睦 綜合警備保障 26
74キロ級 永田 克彦 新日本プロレス職 30
84キロ級 松本 慎吾 一宮運輸 26


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