【重量挙げ】三宅宏実、親子2代五輪出場に大きく前進

三宅宏実 重量挙げ・全日本選手権第1日(7日、石川県産業展示館)は、アテネ五輪代表選考会を兼ねて行われ、女子48キロ級はメキシコ五輪銅メダリスト、三宅義行氏(58)の長女・三宅宏実(18)=法大=が昨年の53キロ級に続いて優勝。親子2代の五輪出場に向けて大きく前進だ。三宅はトータル180キロ(スナッチ80キロ、ジャーク100キロ)のジュニア日本新記録をマーク。松宮紅美恵(自衛隊体育学校)と記録で並んだが、240グラムの体重差でアテネに望みをつないだ。五輪代表(男子3、女子1)は30日の理事会で決定する。〔写真:やったよ! 親子2代の五輪出場へ大きく近づいた三宅は、ガッツポーズ

★女子の五輪枠は1

 わずか240グラムの体重差が運命を分ける。2人がトータル180キロを挙げたが、優勝した三宅は47・46キロ。昨年の世界選手権10位の松宮は47・70。記録が並んだ場合は体重の軽い選手が勝者だ。銅メダリストを父に持つサラブレッドの執念が勝利を引き寄せた。

 「すごくうれしい。負けるんじゃないかって不安で仕方なかった」。親子2代の五輪出場に大きく近づいた。女子の五輪枠は1。代表に選ばれるためには、五輪で上位が狙える48キロ級への転向が有利と判断し、今年1月に決意した。「競り合いになっても47・5キロまで落とせば大丈夫。ここまで減量する選手はいないはず」。父・義行さんが描いていた勝利のシナリオ。作戦勝ちだった。

 53キロ級で出場したアジア選手権からわずか3週間の強行日程。焦る気持ちを理解してくれたのも父だった。「思い切って1日遊んでこい」。完全オフをもらった先月26日に高校時代の友達と東京ディズニーシーでリフレッシュして気持ちを切り替えた。トータル180キロはシドニー五輪の5位に相当。協会関係者も「代表の有力候補」と明言する。上質のDNAを持つヒロインがアテネでも笑顔を弾かせる。

臼杵孝志

女子
▼48キロ級 (1)三宅宏実(法大)180キロ=大会新(スナッチ80=日本タイ、大会新、ジャーク100)(2)松宮(自衛隊)180キロ(3)今岡(大阪協会)177・5キロ(1、2位は体重差による)

 
三宅 宏実(みやけ・ひろみ)
 1985(昭和60)年11月18日、埼玉・新座市生まれ、18歳。中3から重量挙げを始め、埼玉栄高に進学。世界選手権は02年9位、03年11位。全日本選手権は02年3位、03年優勝(すべて53キロ級)。4月から父、伯父の母校の法大キャリアデザイン科に進んだ。家族は両親に兄2人。次兄・敏博さん(29)は男子75キロ級で過去4度の優勝した全日本王者。1メートル46。

 
アテネへの道
 日本の女子は今年4月のアジア選手権で出場枠1を獲得。同選手権に出場した7階級9選手(補欠2を含む)の中から30日の日本ウエイトリフティング協会の理事会で代表が決定。選考基準は(1)各大陸別選手権終了後に日本協会が独自に作成する各7階級の世界ランキングの最上位者(2)同じく日本協会が作成する1カ国1選手による世界ランキング(3)昨年11月の世界選手権成績−の順で選考される。

 
三宅一家
 宏美の父、三宅義行氏(58)は法大卒業後、68年メキシコ五輪に兄・義信氏(64)と同時出場、重量挙げフェザー級で銅メダル獲得。五輪後、自衛隊体育学校に入隊。69、71年世界選手権で優勝。伯父にあたる義信氏は法大から62年に自衛隊入隊。60年ローマ五輪バンタム級銀。64年東京、68年メキシコ五輪金。ミュンヘン五輪同級4位。62年から世界選手権4連覇。計27回の世界新記録を樹立。


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