世界に羽ばたけ! 木村沙織五輪代表入り

木村沙織
木村沙織
 バレーボール全日本女子の五輪メンバー12人が24日、日本協会から発表された。5月の世界最終予選を1位通過した殊勲の12人と同じ顔ぶれで、現役高校生のレフト木村沙織(下北沢成徳高3年)=写真上=は、日本女子バレー史上、最年少の17歳で五輪メンバーとなった。一方、主将・吉原知子(パイオニア)=同中、セッター辻知恵(茂原)=同下=は史上最年長の34歳。年齢、実績にこだわらない柳本晶一監督(53)の方針の下、バラエティーに富んだ編成でアテネへ臨む。

▼バレー女子親善試合(23日、アテネ・平和友好競技場)
日  本 25−21
18−25
25−14
25−15
ギリシャ

吉原知子
吉原知子
辻知恵
辻知恵
 五輪に向け、欧州遠征で調整中の全日本女子。23日にはアテネで1次リーグA組で対戦する開催国ギリシャの代表と親善試合を行った。主将・吉原が最終予選後、初めて実戦出場。世界ランク22位の相手に同7位の力を見せつけ、3−1で勝った。柳本監督は「ギリシャは個々の能力は高いが、ゲームメークが甘い」と前哨戦勝利に、手応えをつかんだ様子だ。

 五輪メンバー12人が決まった。先月の五輪最終予選後に柳本監督が「大きく変わることはない」と話した通り、予選と同じ顔ぶれ。注目は歴代女子五輪チームで最年少の木村沙織だ。

 五輪開幕時は17歳。84年ロサンゼルス五輪チームの天才セッター中田久美らの最年少記録18歳を塗り替えた。現役女子高生の五輪出場も、日本女子バレー史上、初の快挙。予選では先発に定着し、持ち前のセンスを見せ付けた。

 高校がインターハイ東京都予選で敗退したため、今回の欧州遠征は予定外の緊急合流となったが、親善試合ではすぐに力を発揮。「天性のものがある。ある意味、大山、栗原より上かもしれない」と柳本監督も、オールラウンダーぶりに舌を巻いていた。

 五輪に向け「主力としての自覚を持ちたい」目標を掲げる木村。五輪1次リーグ真っただ中の8月19日に18歳となる女子高校生は、どんな活躍を見せるか。日本の至宝が、いよいよ世界に羽ばたく。


◆アテネ五輪・女子バレーボールメンバー◆
背番号 氏名 所属 年齢 身長 最高到達 ポジション
【1】 吉原 知子 パイオニア 34 180 305 MB
辻   知恵 茂 原 34 177 298 セッター
成田郁久美 久光製薬 28 173 297 リベロ
佐々木みき パイオニア 27 182 317 WS
大村加奈子 久光製薬 27 184 319 WS
竹下 佳江 J T 26 159 280 セッター
高橋みゆき NEC 25 170 285 WS
12 杉山 祥子 NEC 24 184 310 MB
13 大友   愛 NEC 22 183 312 MB
14 大山 加奈 東 レ 20 187 308 WS
16 栗原   恵 NEC 19 186 305 WS
18 木村 沙織 下北沢成徳高 17 180 298 WS
【注】【】は主将。MB(ミドルブロッカー)はセンター、WS(ウイングスパイカー)はレフト、ライト

 

 ◆柳本晶一監督 「迷いもしたが、五輪最終予選の12人が日本のトップ選手だと判断した。この選手たちがきちっと力を出せばメダルは取れる。狙うなら頂点。金しかない」

★最年長★

◆アテネ五輪・女子バレーボールA組日程◆
月日 カード
8・14 ギリシャ ケニア
韓 国 イタリア
日 本 ブラジル
8・16 ケニア ブラジル
イタリア 日 本
ギリシャ 韓 国
8・18 韓 国 ケニア
日 本 ギリシャ
ブラジル イタリア
8・20 ケニア イタリア
ギリシャ ブラジル
韓 国 日本
8・22 日 本 ケニア
ブラジル 韓 国
イタリア ギリシャ
【注】日付は現地時間
 主将・吉原、セッター辻は34歳で、歴代五輪チームで最年長。64年東京五輪チーム、河西昌枝の最年長記録31歳を塗り替えた。ママさん選手の辻は、五輪開幕前の8月9日が誕生日で、35歳で五輪を迎えることになる。

★五輪日本史★

 バレーが正式採用されたのは64年東京五輪から。女子は同大会で“東洋の魔女”が金メダルを獲得。76年モントリオールでも金に輝いた。96年アトランタ五輪まで連続出場し、金2銀2銅1の好成績。00年シドニーで初めて予選敗退したが、今大会で復活出場を果たした。

 男子は、64年東京で銅、68年メキシコで銀、そして72年ミュンヘンで金の好成績を挙げていたが、92年バルセロナを最後に、アテネも最終予選で敗れ、3大会連続で出場権を逃した。

★世界の勢力★

 女子の金メダル候補は、世界ランク1位の中国。五輪3連覇中のキューバは最近、世界ランク上位の米国、ブラジルや、日本にも敗れており、今五輪は苦しい戦いとなりそうだ。ソ連時代からの日本の宿敵ロシアなど欧州勢も、国内リーグを中心とした強化策で安定した強さを誇る。

 男子の今五輪は史上初めて、アジアから1国も出場しない大会となった。高身長を武器にした豪州が五輪予選を突破するなど、勢力図に変動の兆し。ブラジル、前回覇者セルビア・モンテネグロなどランク上位国がメダル争いの中心だが、展開次第では開催国ギリシャなど、下位国にもチャンスはありそうだ。

 ビーチは、米国生まれだが、現在はブラジルのチームが世界をリードしている。欧州各国も国内リーグを抱えるなど盛ん。必ずしも海岸で行わなくてもよいため、海のないスイスも強い。

★ビーチバレーは★

 男女とも7月11日までのワールドツアーなどを対象としたポイントランキングで五輪出場チームが決まる。開催国ギリシャからの1チームを含め、男女とも24チームが出場権を獲得。1カ国最大2チームまで。5大陸からは必ず1チームが出場する。日本は女子の徳野・楠原組が現在17位で、五輪キップ獲得が有力となっている。

★渡辺、白鳥組は五輪遠のく

 ビーチバレーのワールドツアー、ドイツ大会は23日、ベルリンで行われ、2002年釜山アジア大会で男子を制した渡辺聡、白鳥勝浩組(湘南ベルマーレ)は予選2回戦で敗退した。今後、アテネ五輪出場権を決めるランキング対象の2大会を残しているが、五輪出場24枠に入るのは厳しい状況となった。朝日健太郎、西村晃一組(ビーチウインズ)は予選1回戦で敗れた。

共同

★ルール★

 五輪ではシドニーから、サーブ権がなくても点が入るラリーポイント制を導入。1セット25点制の3セット先取。第5セットのみ15点制となる。1人だけユニホームが違う選手は、守備専門でアタック、サーブが打てないリベロ。

 ビーチは1チーム2人で、ラリーポイント制。1セット21点制の2セット先取。第3セットのみ15点制となる。屋内バレーと違うのは、前衛、後衛などのポジションが自由な点など。指の腹を使ったフェイント、手首を返して打つブロックアウト狙いのスパイクは反則。雨天でも、選手に危険が及ぶような荒天でない限り試合を開催する。


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