“東洋の魔女”復活! メグがメダルへ引っ張る
2大会ぶりに五輪出場を決めたバレーボール全日本女子。5月の五輪最終予選を1位で通過し、エース・栗原恵(19)を中心に“東洋の魔女”復活をアピールした。7日の1次リーグ組み合わせ抽選で、対戦相手も決定。A組の日本は8月14日の初戦で、世界ランク3位のブラジルと対戦する。本番まで約2カ月、「メダル獲得」を合言葉に最終調整に余念がない。〔写真:日本のエースに成長した栗原恵。メダルへ向かって、アテネで大暴れだ〕
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ニッポン!チャチャチャ!!の大声援、地響きが今も耳に残る。5月の五輪最終予選で1位に輝き、96年アトランタ大会以来2大会ぶりの五輪出場を決めた全日本女子は、ただ今、モントルー・バレー・マスターズに参戦するためにスイスに滞在中。あの興奮の余韻が残るが、選手たちはもう、五輪モード。7日のアテネでの抽選で、1次リーグの日程が決まった。
メーンイベントは早くも、8月14日の開幕戦にやって来る。相手は強豪・ブラジル、世界ランク3位は1次リーグA組で最上位だ。日本は昨年11月のW杯で、ストレート負けを喫している。が、半年間でチーム力は格段にアップ。五輪最終予選では初戦で世界ランク4位のイタリアを撃破して波に乗り、五輪出場へと突っ走った。ブラジルを初戦で叩いて、予選の再現ができれば、全勝での決勝トーナメント進出も見えてくる。
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| ★女子バレー・アテネ五輪A組日程★ |
| 月 日 |
カード |
| 8・14 |
ギリシャ−ケニア |
| 韓 国−イタリア |
| 日 本−ブラジル |
| 8・16 |
ケニア −ブラジル |
| イタリア−日 本 |
| ギリシャ−韓 国 |
| 8・18 |
韓 国−ケニア |
| 日 本−ギリシャ |
| ブラジル−イタリア |
| 8・20 |
ケニア −イタリア |
| ギリシャ−ブラジル |
| 韓 国−日 本 |
| 8・22 |
日 本−ケニア |
| ブラジル−韓 国 |
| イタリア−ギリシャ |
| 【注】現地時間 |
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「五輪に出るのはうれしい。でも、これからが大事だし、もっとレベルアップしたいです」
飛躍的な成長を遂げたエース、栗原は表情を引き締めた。“プリンセス・メグ”の愛称で知られるが、あどけない表情とは裏腹に強い信念を持つ。初代表だったW杯では、バックアタックが不発に終わった。しかし、最終予選は後ろから前から豪快弾を決めまくり、通算63得点をマークした。それでも和製大砲をはじめ、選手に『安心』の2文字はみじんもない。
チームは5月24日から6月5日まで大阪・貝塚市で合宿を行い、翌6日に遠征先のスイスへ旅立った。練習では目の輝きが増し、掛け声が途切れない。合言葉は1つ、84年ロサンゼルス五輪以来のメダル獲得だ。
「組み合わせを聞いてから、選手からメダル、メダルっていう声が聞こえるんですわ。モチベーションが高くなっているので、試合の順番にはこだわりません」。普段は鬼の形相の柳本晶一監督も、いつしか仏の顔に変わってきた。64年東京五輪と76年モントリオール五輪で金メダルを獲得し「東洋の魔女」とうたわれた全日本女子。21世紀最初の夏季五輪で、メグたちが大先輩に肩を並べる。
★B組は“死の組”
アテネ五輪の女子B組は強豪国がそろう。世界ランク順では1位・中国、2位・米国、5位・ロシアが続く。キューバも6位ながら五輪3連覇中と大舞台に強い。ドイツは11位ながら欧州王者。この5チームの順位争いは熾烈。開幕戦でいきなり戦う中国と米国の頂上対決が、B組順位のカギを握りそうだ。
★五輪予選感動VTR★
世界最終予選で2大会ぶりの五輪出場を目指した全日本女子は、5月8日の初戦で世界ランク4位のイタリアと対決。栗原恵がチーム最多タイの20得点、代表初先発の木村沙織が14得点を稼ぐなど、3−2で白星スタートした。14日にはアジアのライバルの韓国をストレートで下し、5連勝で五輪切符を獲得。翌15日の台湾戦も3−1でモノにし、最終予選1位通過を決定した。16日のロシア戦は0−3で敗れたが、日本列島を感動の渦に巻き込んだ。
★全日本女子の強化日程★
スイスで開催されるモントルー・バレー・マスターズは、13日が決勝戦。その後、イタリアに移り、国際親善4カ国対抗大会に出場する。参加は日本と、イタリア、ブラジル、ポーランド。イタリア、ブラジルとは五輪1次リーグで対戦するだけに、重要な“前哨戦”となりそうだ。さらに、20日にアテネに移動。選手村、試合会場などの視察を行い士気を高め、同じ1次リーグA組のギリシャ代表とも2戦親善試合を行う予定。
帰国後は、7月9日から、五輪出場国が大挙参加するワールドグランプリに出場。決勝ラウンドに進出した場合、8月1日まで、試合が行われる。親善試合、公式戦が多く組まれた日程。実戦を通じて、強化を進めていくことになる。
★五輪代表決定は?
日本オリンピック委員会(JOC)に日本協会が代表選手を推薦、登録するのは今月25日。この日までに五輪代表12人が決定することになる。今回の欧州遠征には、18人の候補選手のうち、負傷中の有田と、インターハイ東京予選がある高校生3人を除く14人が参加。柳本監督は、五輪代表については「予選のメンバーから大きく変わることはない」と話している。
★国民が最大の注目
アテネ五輪で最も注目する競技はバレーボール。インターネットを使い各種調査を行っている「マクロミル」(東京都港区)が行ったアンケート調査(5月20、21日)で、こんな結果が出た。
| ◆男子バレー・アテネ五輪組み合わせ◆ |
| ▼1次リーグ(8月15〜23日) |
| 【A組】 |
【B組】 |
| ギリシャ(13) |
ブラジル(1) |
| セルビア(3) |
イタリア(2) |
| フランス(4) |
ロシア(5) |
| アルゼンチン(8) |
米国(6) |
| ポーランド(9) |
オランダ(12) |
| チュニジア(22) |
豪州(21) |
| 【注】カッコ内はFIVA世界ランク。1次リーグの方式、準々決勝からの組み合わせは女子と同一。25日準々決勝、27日準決勝、29日決勝と3位決定戦を行う |
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見逃せない競技・種目(複数回答)のトップは、回答者の62%が挙げたバレー。次いでマラソンとサッカーが52%で並び、柔道、野球と続いた。注目・期待する選手(同)でトップだったのは競泳の北島康介で、51%が期待を表明。2位は柔道の谷亮子(49%)、3位は卓球の福原愛(43%)の順だった。
★男子は史上初めてアジア勢不在
男子バレーで史上初めてアジア地区の国が出場しない五輪となった。1次リーグの組み分けは、女子同様、世界ランキングを基にしたもの。B組は、ブラジルからイタリア、オランダまでどこが1位で決勝トーナメントに進出してもおかしくない強豪ぞろい。こちらも女子と同じく“死のB組”だ。メダル争いは、昨年のW杯を制したブラジルを中心に展開されるとみられる。
★他球技は★
アテネ五輪の団体球技で、日本は女子バレーを含めて、過去最多の7種目に代表を送り込む。他球技の現状は−。
◆野球 長嶋茂雄監督の下、昨年のアジア野球選手権で五輪出場権を獲得した。本番にはプロ球団から各2人の派遣選手と、アマ選手の混成チームで臨むことが決定。25日に代表24人が決まり、7月13、14日に壮行試合を行う。
◆サッカー男子 3月18日の五輪最終予選・UAE戦で出場が決定。6月1日にはマリ代表と親善試合を行い、1−1で引き分けた。9日に1次リーグの組み合わせ抽選が行われる。本番ではオーバーエージ枠を利用し、24歳以上の選手を3人登録予定。
◆サッカー女子 4月24日の五輪最終予選・北朝鮮戦で2大会ぶり2度目の出場を決めた。米国遠征中の6日には世界ランク2位の米国と1−1引き分け。3度の国内合宿をへて、8月上旬から欧州で最終調整。
◆ホッケー女子 日本マクドナルドがスポンサーとなり、泣かされ続けてきた強化資金不足もようやく解決の光が見えてきた。TBS系「アッコにおまかせ!」で和田アキ子もバックアップを約束。アジア各国を集めた5月の国際大会でアジア最強の中国を破り優勝するなど、メダルへの気運も高まっている。
◆ソフトボール 代表15人が決定。宿敵・米国を破っての金メダル獲りに一丸となって燃えている。俊足巧打の山田恵里を一番に据える布陣もほぼ確定した。米国とは8月16日の本番の1次リーグで対戦する。7月には国内で壮行試合も予定される。
◆バスケットボール女子 ミラクルを実現させ出場権を獲得した1月のアジア選手権と同じメンバーで五輪に臨むことが決定。6月下旬には、男子大学生との練習試合、7月にはスペイン遠征で、強化を重ねる。
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