【バレー】バレー界の「闘莉王」杉山マルコス大和魂1勝
バレーボール・アテネ五輪男子世界最終予選 第1日(22日、東京体育館)男子の五輪ラストチャンス大会が開幕。3大会ぶりの五輪出場を狙う日本はアルジェリアをストレートで下し、白星スタートを飾った。ブラジルからの帰化選手、レフト杉山マルコス(30)=堺=が先発で躍動。サッカー男子を五輪に導いたU−23日本代表DF闘莉王(23)のように、アテネに向けて力強くチームを引っ張っていく。23日は中国戦。日本にとって最初の関門になる。〔写真:マルコスのジャンピングサーブ。日本人離れしたこの跳躍力は、ニッポンの武器だ(撮影・尾崎修二)〕
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褐色の体が、コート狭しと跳ね回った。男子バレー選手としては小柄な1メートル83の体をゴムボールのように弾ませ、スパイクを決める。これが日本最後の秘密兵器の力だ。マルコスが、白星発進の原動力となった。
「全日本ユニホームは重いね。プレッシャーがスゴくて、面白かった」。白い歯が光る。11得点。サーブレシーブもほぼ完璧で、田中幹保監督(48)は「安心できた」と守備も合格点を付けた。
ブラジル人の父エステベス・カルロスさん(53)は、サッカー日本リーグのヤンマーでDFとして、あの釜本邦茂とも一緒にプレーした。母・勝子さん(61)は、高校時代、陸上・走り高跳びの選手。地球の表と裏で生まれた父母から、抜群の跳躍力を生み出す脚力とバネを受け継いだ。
昨年10月に帰化し、3月に切り札として全日本入り。同じ月にブラジルから帰化してサッカーU−23日本代表入りした闘莉王と、同じ道を歩んでいる。部屋でユニホーム姿をひとり鏡に映し「日の丸はうれしい」と喜びに浸った。オフはブラジルでアフロヘアのように髪を伸ばしっ放しで、婚約者ビビアーニさん(33)との生活を楽しむ。日本に戻れば、救世主に変身。“攻守”の切り替えのうまさは、プレースタイルそのままだ。
最大のライバルとみられた韓国を破った中国がきょうの相手。いきなり予選の行方を占う大勝負となった。「1戦1戦、決勝のつもりでいく」。英語で意気込みを口にした。闘莉王は日本をアテネへ導いた。ならば、マルコスも…。3年前に断裂したアキレス腱も、もう大丈夫。唯一の不安は連戦の疲労だが、毎試合、全力の構え。この男が跳び続ける限り、アテネへの道は途切れない。
日 本
(19位)1勝 |
3 |
25−14
25−15
25−18 |
0 |
アルジェリア
(30位)1敗 |
| ※順位はFIVBランク |
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■杉山マルコス(すぎやま・まるこす)
1973(昭和48)年11月16日、ブラジル・サンパウロ近郊のアララクワラ出身、30歳。8歳でバレーを始め、12歳で国内プロチームに所属。00年から約2年、イタリア・セリエA2のトンノカリポでプレー。02年に堺に移籍。昨年10月、日本国籍を取得。家族は父エステベス・カルロスさん(53)、母、勝子さん(61)、妹アルメイダさん(28)。1メートル83、75キロ。最高到達点3メートル35。
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◆モラレス・アルジェリア監督 「日本は組織プレーが安定し、精神的な強さが備わっている。アテネ行きは簡単ではないだろうが、非常にチャンスはあると思う」
| ★広角EYE |
昨年のW杯に比べ、サーブとサーブレシーブが格段に良くなっている。杉山と甲斐が入ったことでサーブが安定し、セッターへの返還率が上がった。また、セッター宇佐美のトスアップの位置が、去年よりボール1個分高くなっている。これでクイックが速くなり、相手のブロックが付きにくくなっていた。山本一本の攻撃パターンから脱皮して、多彩な攻撃ができている。
中国の初戦を見て、第2戦がカギだとより一層感じた。強いサーブを相手の両エースに集め、ブロックで押し込んでいけば、日本に勝機があるハズ。世界ランク4位のフランスは、決して勝てない相手ではない。星の潰し合いになりそうだし、セットを落とさないように試合をこなしていけば面白いだろう。とにかく、きょうが大一番。ここで中国を倒し、アテネをグッと引き寄せろ。
(前全日本男子監督)
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★山本、チーム最多16点も不満顔
山本隆弘がチーム最多の16点を稼ぎ、昨年のW杯得点王の力を見せつけた。しかし、格下のアルジェリアが相手だけに「点差が離れてから簡単なミスが出た。次から強い相手が出てくるので、修正していかないと」と不満顔。中国戦に向けては、「勢いで負けないようにしたい。勝てばアジアで優位に立てますから」と決意を語った。
〔写真:強烈なスパイクを決める山本。W杯得点王は健在だ〕
■アテネへの道
男子の世界最終予選兼アジア予選には、アジア勢として日本と韓国、中国、イラン、豪州の5国とフランス、カナダ、アルジェリアが参加。日本は1位に入るか、アジア勢の最上位(アジア勢が1位の場合はアジア2番手)で五輪出場権を得る。順位は勝ち点(勝ち2、負け1)で決定、同点の場合はセット率、得点率で決まる
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| ★NEXT |
| 23日に日本と対戦する中国は、ストレートで世界ランク7位の韓国を撃破。今大会で現役復帰した4人のベテランを中心に、アジア最強の呼び声が高い相手を圧倒した。34歳の主将・王賀兵は、江蘇省の実業団チームの監督。9得点した32歳の張翔は4年前に引退し地元の大学に通っていたが復帰。ベテランがうまく機能した。
昨年のW杯では日本に敗れている中国。邸安和監督は「あのときは08年の五輪を見据えていたし、日本のファンの応援でプレッシャーを感じていた」。巻き返しの自信アリ。アジア代表枠をめぐり、混戦状態が続く。
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◆韓国・車柱鉉監督 「中国の準備状態がよかった。我々はチャンスを生かせなかった。反省点を補って、ベストを尽くしたい」
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