【バレ−ボ−ル】若き大砲・レフト大山加奈、予選突破への切り札

大山加奈 バレーボール女子のアテネ五輪世界最終予選兼アジア予選(東京体育館)が8日、開幕。2大会ぶりの五輪出場を目指す全日本女子は、初戦からいきなり強敵イタリアと対戦する。若き大砲、レフト大山加奈(19、写真)=東レ=は、最終登録メンバー(12人)落ちのピンチを乗り越え、生き残り。今大会では、ここ一番の“スーパーサブ”としての起用が予想され、予選突破への切り札へ。五輪キップのラストチャンス。さぁ、いくわよ!アテネへのラストチャンス。2大会ぶりの五輪キップ獲得へ、負けられない大舞台。日本浮沈のカギを握るのは、悩める大砲・大山加奈だ。

★ここ一発の「スーパーサブ」

 当落線上をさまよった。「大山は(調子が)上がらなかったので、正直、迷った」。柳本晶一監督(52)は、前日に発表された最終登録メンバー12人への絞り込みに頭を悩ませた。実は、大山がベンチから外れる可能性もあったのだ。予選前の合宿では、低迷。持病の腰の痛みが原因のひとつだった。存在をアピールするはずの4月の中国遠征、同国代表との親善試合では5試合中2試合、ベンチにも入れず、精神的にもどん底に。直前合宿で東京に入り、ようやく復調の兆しがみえてきた。

 「声を出してムードづくりをしようと思って」。持ち前の明るさでチームを盛り上げ、自分自身に喝を入れた。「東京に来てから、パワフルさが戻ってきた。実績を買った部分もある」(柳本監督)。何とか戦闘集団に追いついた。

 現状では当面、先発を譲り、ここ一発の期待を背負う「スーパーサブ」が予想される。初戦はイタリア戦。大山にとって、浮上への大きなきっかけにしたい。W杯では韓国戦でスランプに陥りかけたが、次戦のイタリア戦で大活躍。踏みとどまった。世界ランク4位の強敵。だからこそ、真の復調ぶりが確かめられる。「チャンスがあれば、がんばりたい」。高いブロックにもおくせず打ち抜く豪打は、全日本女子の頼もしい切り札だ。若きエースが力強さと輝きを取り戻したとき、アテネの灯も見えてくる。



大山 加奈(おおやま・かな)
 1984(昭和59)年6月19日、東京・江戸川区生まれ、19歳。小2でバレーを始め、東京・成徳学園中3年で全国中学選手権優勝。成徳学園高(現・下北沢成徳高)2年時に春高を含めた高校3大大会制覇。02年、高3で全日本女子の一員として世界選手権出場。03年W杯でも活躍。第10回(03−04シーズン)Vリーグ新人賞。東レ所属。1メートル87、82キロ。

★柳本監督「チームに穴はなくなった」

 全日本女子はこの日、都内の練習場で、最終調整。都内のホテルで行われた前日会見に臨んだ柳本監督は、「チームに穴はなくなった。勝利のポイントは、敵よりチーム内にある」と、初戦勝利に向け、気を引き締めた。会見では他国の監督が抱負を語る中、同監督は宙を見据え、“黙殺”の構え。

★スーパーエース・トグット、故障でリハビリ中

 初戦の相手イタリアのボニータ監督は「国内リーグが終わって、まだ2週間。準備期間が少なかった」と、やや不満気。抜群の決定力を誇るスーパーエースのトグットが、故障のリハビリ中で、今大会出場に間に合わず。4位に終わったW杯とほぼ同じ戦力で臨むが、「いい確率で出場権を獲れると思っている」と自信をみせた。


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