柳本ジャパン8強、準々決勝で中国に挑戦

輪になって喜び合う栗原=右端=ら全日本女子 バレーボール女子1次リーグ最終戦で日本は、ケニアを3−0のストレートで下し、2勝3敗で同リーグを終えた。ギリシャがイタリアに0−3で敗れて1勝4敗となったため、日本のA組4位が決まった。大山加奈(20)=東レ=と、栗原恵(20)=NEC=の両レフトコンビが計24得点をあげ、リズムに乗り切れなかったチームが、ようやく本来の形に近づいた。日本は24日の準々決勝でB組1位の中国と対戦する。〔写真:アテネ2勝目で8強入り。輪になって喜び合う栗原=右端=ら全日本女子=撮影・奈須稔



 ケニア戦勝利から約5時間後の午後5時過ぎ。柳本ジャパンに、吉報が届いた。日本と同じA組のギリシャがイタリアに敗れたことで、ベスト8進出が決まった。

 3敗を喫し、苦しんだ1次リーグ。センター大友が、19日の練習で背中を痛め、17歳の木村も腰を痛めた。昨春の新チーム立ち上げから、これまで無縁だった主力の故障トラブルが重なり、チームの形が崩れていた。

 絶対に負けられないこの日のケニア戦。相手は世界ランク23位(日本は7位)と格下。大山が重いバックアタックを打ち込めば、栗原はサーブで相手を崩す。第1セットはいきなり9連続得点。第2セットは、競り合ったものの、大山が力強いスパイクを決め、相手を押さえ込んだ。最終セットは栗原が、効果的にポイントを挙げた。

 「この試合にすべてかけるつもりだった」と栗原がいえば、「チームひとつになって戦った」と大山も声を弾ませる。20日のライバル韓国戦でストレート負けしたショックを、若いコンビの力で振り払った。

 前日の21日、柳本晶一監督(53)は、初めて個別ミーティングを開き、選手と1対1で話し合った。「戦術より、(問題は)メンタルの方やと思ったからね」。チーム全員がひとつになって戦うことの大事さを、再確認した。

 栗原、大山の2人が先発して勝ったのは、五輪初。「“メグカナ(大山・栗原)”がやってくれて(勝つ)というのが、このチーム」と柳本監督。準々決勝(24日)の相手はB組1位の中国。世界ランク3位の強豪に、再びひとつにまとまった日本が、ぶつかっていく。

結城正


★寺廻太★

 栗原と大山が先発で出場したことで、ようやく日本の形に戻った。相手がケニアということで、気持ち的に優位に立っていたが、とくに最終セットは完ぺき。時間差や、栗原と大山のバックアタックが決まり、本来の日本らしい動きだった。セッターの竹下もキレのいいトスを上げ、丁寧なプレーができていた。

 ここまでの4試合に比べ、ケニア戦は強気なサーブが目立った。選手のリラックスした表情を見ていると、逆に今まで精神的な問題があったことが分かる。勝たねばいけないという思いで、苦しんでいたのだろう。

 気になったのが守備。全体的に下がり気味になり、飛び込んでレシーブを打つ場面が多かった。ナイスプレーに見えるかもしれないが、相手のボールが来るところに待ち構え、体で止めるくらいの姿勢でいくべき。サーブ、攻撃、守備のすべてで、アグレッシブな気持ちが必要だ。準々決勝で対戦する中国は強敵だが、メダルに挑戦できる幸せをパワーに変えてほしい。

元全日本男子監督



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