チーム愛でメダル獲り−イタリアへ出発

福原愛 アテネ五輪卓球の女子代表が3日、成田発の航空機で直前合宿を行うイタリアへ出発した。日本選手団最年少の福原愛(15)=ミキハウスJSC=のメダル獲得へ、日本チームはアテネへ“秘密兵器”を持ち込み、完全サポートする態勢だ。代表はイタリア・マントバで同国代表と合同で合宿し、10日にアテネに入る。〔写真:“チーム愛”のサポートを受け、メダル獲得を目指す福原愛=撮影・千村安雄

★10キロの米と炊飯器…

 海外旅行客でにぎわう成田空港ロビー。日本選手団のジャケット、Tシャツに身を包み、福原は笑顔で出発した。

 「気持ちはとくに変わっていません。プレッシャーがない代わりに、自信もないかな」。15歳で初めて立つ五輪舞台を前に、重圧はない。その平常心の源は、総重量30キロ近いチームの荷物の中にあった。10キロの米と炊飯器、400個以上の五輪公式球と同じ練習用のボール、そして応援用の日の丸の旗だ。

 「ボールだけで1キロ(1個約2・7グラム)。重量制限ギリギリでした。世界選手権では急きょ、手作りの日の丸をスタンドで配ったんですが、今回は日本から用意しました」と竹内聡コーチ。昨年5月の世界選手権女子単で、福原は史上最年少でベスト8に入った。そのとき福原を勇気づけたのが、スタンドで振られた日の丸。パリの快挙再現に、今回もアテネのファンを味方につける。

 また現地調達が難しい中国製の試合球を400個持参し練習で使用。宿舎ではご飯を食べて力を付ける。さらに母校・青森山田高の卓球部、板垣監督から熱田神宮のお守りをもらった。世界選手権パリ大会を始め、五輪出場権を獲得した4月のアジア最終予選を支えた“幸運グッズ”だ。

 「友達とか先生からの手紙や寄せ書きも持ってきました。バッグの3分の1はお菓子が入ってます」。手を振りながら機内へ。『チーム愛』の強力サポートを受けた福原には、怖いものは何もない。

★愛ちゃん、長嶋茂雄監督に“激励の言葉”

 この日の出発前、愛ちゃんが病気療養中の野球代表・長嶋茂雄監督に“激励の言葉”を送った。前日2日に同監督のアテネ行きが見送られ「一緒に行けないのは残念です。4年後、一緒に行けるように体を完ぺきに治してほしいですね」。アテネを飛び越え、08年の北京五輪での“共闘”を描いていた。

★愛ちゃんのライバル

 女子単で上位を占めるのは中国勢。2大会連続の金メダルを狙う王楠、世界ランク1位の張怡寧、アジア最終予選を制した牛剣鋒(中国)が強力布陣を敷く。中国勢以外では韓国の金●娥(●は王へんに景)、北朝鮮のキム・ヒャンミ、シンガポールのリ・ジャウェイがトップレベル。日本勢では愛ちゃんとともに第13シードの梅村礼が初のメダル獲得を狙う。

★今後の日程

 卓球女子のアテネ五輪代表は10日までイタリアで合宿を行いアテネへ。12日の抽選会で、各種目の組み合わせが決定。13日の開会式に参加し、第18シードの福原は15日の2回戦から登場。女子単の準決勝は21日、決勝は22日。

★報償金は?

 アテネ五輪で日本卓球協会が用意した報奨金は金メダルで2000万円、銀で600万円、銅で300万円。さらに福原の所属先・ミキハウスでは、木村皓一社長がポケットマネーから報奨金を出す予定。「どんどん奮発したい。メダルの色に応じてだが、金ならロールスロイス何台分か、かな」と1台約4300万円の高級外車の名を挙げた。五輪後には愛ちゃんが、億万長者になっているかも!?


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