YAWARA驚異的回復、はや“全快ムード”
左足腓骨(ひこつ)筋腱を痛めたアテネ五輪柔道女子48キロ級代表の谷亮子(28)=トヨタ自動車=が5日、東京・講道館での国内最終合宿に参加し、驚異的な回復をアピールした。2日連続で“隔離トレ”を行ったが、前日の「70%」宣言とはうって変わり、全快ムード。2大会連続の金メダル獲得へ、ようやく明るい兆しが見えた。〔写真:五輪危機がさけばれた谷亮子だが、驚異的な回復でいざアテネへ〕
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ドアを閉めきった道場に、気合が響く。天井際の窓からは結んだ前髪がヒラリ、ヒラリとのぞく。午前10時の練習開始から1時間45分後、谷が満面の笑みで出てきた。
「(動きは)問題ないですよ。日に日によくなっている、という感じですね」
合宿が始まった前日4日に続き、谷は本隊の練習と分かれ、廊下を隔てた道場で個人トレ。準備運動から打ち込み、投げ込み、乱取りと2日連続で同じメニューをこなしたという。だが、練習後の表情は、前日とは明らかに変わっていた。
大道場へ移動し、練習終了のあいさつに参加。前日の練習後は柔道着のままスタッフに囲まれ、マイクロバスに乗り込むまで無言を通した。それがどうだ、この日は廊下で患部のサポーターを取り除き、道場内で黒いポロシャツに着替えた。足も引きずっていない、“YAWARAスマイル”も戻った。本人から練習内容の報告を受けた吉村和郎・女子監督が「焦らんでいいぞ」と舌を巻いたほど。谷は「70%の状態」と自己採点しているが、関係者によると、一気に100%近くまで近づいてきたという。
驚異的な回復。「まだ日があるし、今の段階は調整というより、普段通りの練習をするだけ。気合を高めていければいいですね」とは、軽量級担当の出口達也コーチ(42)。7日にアテネへ出発。現地でも“隔離トレ”を貫く予定だが、本番までに全体練習へ合流する可能性も出てきた。
過去にも幾多の大けがを乗り越え、ビッグタイトルをつかんだ。4大会連続出場の“五輪の申し子”が、またまた奇跡の復活劇を演じてみせる。
| ◆YAWARAの故障ヒストリー◆ |
| _91年11月_ |
アジア選手権初戦で右足首外側じん帯損傷。全治3週間の痛みに耐えて3位 |
| 95年04月 |
練習中に右ひざじん帯を部分断裂も、18日後の全日本選抜体重別で5連覇 |
| 95年12月 |
福岡国際女子で右ひざ関節ねん挫と半月板損傷。復帰まで2カ月を要した |
| 99年12月 |
福岡国際女子で左手小指骨折も10連覇 |
| 00年03月 |
右手薬指じん帯を断裂。8月には左足打撲。9月のシドニー五輪で金メダル |
| 01年07月 |
練習中に右ひざ内側側副じん帯断裂も16日後の世界選手権で5連覇を達成 |
| 02年12月 |
右手薬指のじん帯が伸びきった状態で福岡国際女子優勝 |
| 03年06月 |
左足親指の爪が化膿して緊急切開手術 |
| 04年06月 |
北海道合宿で右足首外側じん帯を痛めてフランス合宿参加とりやめ |
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★今後の治療★
驚異的な回復を見せた谷だが、午後は都内のホテルで静養に充てた。7日のアテネ出発までに、国内の病院で治療を受ける予定はない。「むこうでも、個人の管理に任せることになるでしょう」とは出口コーチ。これまでのカイロプラティックや、消炎効果のある馬刺し治療を現地でも継続。チーム関係者は「状態について、連絡だけは密にとっていきます」と説明した。
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