【柔道】五輪ラスト1枠かけ棟田か鈴木か−100キロ超級
アテネ五輪の柔道男子100キロ超級、100キロ級代表の最終選考会を兼ねた、体重無差別の日本一を決める全日本選手権が29日、東京・日本武道館で行われる。100キロ級代表を確実にし、大会4連覇を狙う井上康生(25)=綜合警備保障=、100キロ超級の代表をかけて棟田康幸(23)=警視庁=と鈴木桂治(23)=平成管財=が激突するし烈な争い。日本武道館は14年ぶりの超満員となる。
〔写真:100キロ超級代表枠を争う棟田と鈴木(左から)。大会4連覇を目指す井上(右)も大きく立ちはだかる〕
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どちらかが浮かび、そして沈む。昨年の大阪世界選手権で100キロ超級世界王者となった棟田と、無差別級王者に就いた鈴木。同い年の世界王者同士、ライバルが最後の決着をつけるときがきた。
棟田「あまり、気負いもない。攻撃的にいきたい」
鈴木「試合までに万全にもっていく。あとはどれだけ勝ちたいと思えるか」
ともに背水の陣だ。4日の全日本選抜体重別選手権で100キロ超級に出場した棟田はまさかの2位。決勝は3度の指導を受ける自滅だった。100キロ級の鈴木も井上との決勝を前に準決勝で一本負け。さらに左手薬指のじん帯を痛め、手負いの出陣となる。井上はさきの大会で100キロ級を制して同級の五輪代表を確実している。
順当に行けば2人は準決勝で激突、勝者が決勝で井上と対戦することが濃厚。五輪連覇を狙う井上の大会4連覇を阻止すれば五輪切符は当確。たとえ敗れても、直接対決を制すれば、大きなアドバンテージとなる。
棟田「負けたことを考え込む必要はない。上を目指してやるだけ」
鈴木「2度と味わいたくない悔しさ」
この日の会見では、2人とも選抜体重別大会の苦い経験を振り返り、ラストチャンスへの気合を入れた。ふだんは仲のいい友人だが、言葉も少なく、早くも臨戦モード。ビッグ3人気で、会場の日本武道館は小川直也vs古賀稔彦の対決が実現した90年大会以来、14年ぶりの超満員が確実。柔道日本一を決める最高の舞台で、中学時代からのライバルが雌雄を決する。
(臼杵孝志)
★100キロ級代表“当確”井上、戦闘モード
気の緩みはまったくはない。全日本選抜体重別選手権100キロ級を制し、同級の五輪代表を確実にしている井上康生(25)も戦闘モードだ。「全日本は五輪の選考会とかに関係なく優勝したい特別な大会。自分のすべてを出すつもりで闘う」。体重無差別で争われる全日本選手権の優勝者は、名実ともに実力頂点として評価される。
9連覇の山下泰裕、5連覇の小川直也に次ぐ史上3人目の4連覇に向けて、井上のボルテージも高まっている。選抜体重別で不覚を取った棟田、鈴木が五輪代表の座をかけて、井上からの白星を狙ってくるが、「負けた選手は勝利への思いが強くなる。(昨年の選抜体重別で敗れた)自分もそうでしたから」と警戒感も漂わせた。
★ビッグ3人気!武道館が超満員
ビッグ3効果だ。主催者側によると前売りチケットはアリーナ、1階指定席の5000枚は3月1日の電話による先行予約と4月1日の窓口発売直後に完売。自由席も試合当日の販売分で完売する見込みで、1万3500人を収容する日本武道館が超満員となるのは確実となった。通常は全柔連関係者だけで行う場内警備も大会史上初めて外部に依頼。綜合警備保障から派遣される警備員と合わせ、130人態勢となった。
★アテネへの道★ 100キロ超級、100キロ級以外の五輪代表は全日本選抜体重別選手権(4日、福岡)で、柔道史上初の五輪3大会連続金メダルに挑む60キロ級の野村忠宏ら73、81、90キロ級の4階級が決定。まだ出場枠のない66キロ級は内柴正人が5月のアジア選手権でアテネ切符獲得を目指す。重量級2階級の代表は、全日本選手権後に決まる。なお、100キロ級は、体重別選手権の同級で優勝したシドニー五輪金メダリストの井上康生の選出が確定的。100キロ超級代表の座を、昨年の世界選手権王者の鈴木桂司と棟田康幸らが争う。
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男子柔道・アテネ五輪代表 |
| 階級 | 氏名 | 所属 | 年齢 |
| 100キロ超 | ? | ? |
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| 100キロ | ? | ? |
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| 90キロ | 泉 浩 | 明 大 | 21 |
| 81キロ | 塘内 将彦 | 旭 化 成 | 26 |
| 73キロ | 高松 正裕 | 旭 化 成 | 22 |
| 66キロ | 内柴 正人※ | 旭 化 成 | 25 |
| 60キロ | 野村 忠宏 | ミキハウス | 29 |
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【注】※は代表候補
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3強の全日本選手権成績 |
| 年 | 井 上 | 棟 田 | 鈴 木 |
| 1996 | 2回戦 | −−− | −−− |
| 97 | 8 強 | −−− | −−− |
| 98 | 準優勝 | −−− | −−− |
| 99 | 8 強 | 準優勝 | −−− |
| 2000 | 準優勝 | 8 強 | −−− |
| 01 | 優 勝 | 4回戦 | 3回戦 |
| 02 | 優 勝 | 準優勝 | −−− |
| 03 | 優 勝 | 3回戦 | 準優勝 |
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重量級3人の五輪代表争い |
| 氏 名 | 井上 康生 | 鈴木 桂治 | 棟田 康幸 |
| 生年月日 | 78・5・15(25) | 80・6・3(23) | 81・2・10(23) |
| 出身地 | 宮崎県 | 茨城県 | 愛媛県 |
| 身 長 | 1メートル83 | 1メートル84 | 1メートル70 |
| 経 歴 | 5歳から柔道を始め、大宮中→東海大相模高→東海大→綜合警備保障(東海大大学院在学中) | 3歳から柔道を始め、国士舘中・高・大→平成管財 | 小1から柔道を始め、世田谷学園高→明大→警視庁 |
| 主なタイトル | 00年シドニー五輪100キロ級金、99、01、03年世界選手権100キロ級3連覇 | 03年全日本体重別100キロ級優勝、03年世界選手権無差別級優勝 | 02年アジア大会100キロ超級優勝、03年世界選手権100キロ超級優勝 |
| 段位・組手 | 5段・右 | 5段・左 | 4段・左 |
| 得意技 | 内また 大外刈り | 内また 足技 | 背負い投げ 体落とし |
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全日本選手権 過去10年の優勝者 |
| 年 | 優勝者 |
| 94 | 金野 潤 |
| 95 | 小川 直也 |
| 96 | 小川 直也 |
| 97 | 金野 潤 |
| 98 | 篠原 信一 |
| 99 | 篠原 信一 |
| 00 | 篠原 信一 |
| 01 | 井上 康生 |
| 02 | 井上 康生 |
| 03 | 井上 康生 |
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