同じラケットでもテニスとバドミントンは…

ツアーハリアーDB 日本でも長年、親しまれているテニスとバドミントン。同じようにラケットを使う競技だが、その進化は正反対の道をたどってきた。

 テニスでは一時、ラケットが軽量化し、400グラム以上あったものが約半分にまで減少した。が、最近10年はパワープレーが主流になり、重量復古。男子は320〜400グラム、女子は320〜340グラムを使う。

 6月の全英オープンで初のシングルス8強に入ったアテネ五輪代表の杉山愛は、同大会からプリンス製『ツアーハリアーDB』を手にした。フレーム(外枠)の3カ所に10グラムと20グラムの鉛を装着し、さらに振動を抑制する新技術を備え付けた。女子では最重量級の340グラム弱を保ちながら、レシーブの正確性が高まり「自分の言うことをきいてくれる最高のラケット」と杉山は信頼を置く。

 対照的に、バドミントンのラケットは軽量化が進んでいる。素材は木からカーボンへ変わり、最大140グラムが80グラムにまで軽くなった。一方、シャトルコックの速度は増すばかり。日本代表の全選手が使用するヨネックス社では、アテネ五輪に合わせ、フレームの先端に板状のチタンを埋め込んだラケットを開発。同社関係者によると「フレームを軽くしたら力が逃げるが、これでヘッドが利くようになった」といい、軽量ながら、高速シャトルの圧力に対応できる武器となった。

アーマーテック800 日本勢で84年ぶりのメダルを狙うテニスに、初のメダル獲得が至上命題のバドミントン。重さ軽さはそれぞれだが、ラケットのバランスが勝利を呼び込んでくれる。

アテネ五輪取材班

写真右上:杉山愛のテニスラケット「ツアーハリアーDB」。同下:ヨネックスのバドミントンラケット「アーマーテック800」

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