【ホッケー】日本女子、メダルへ望みつなげる五輪初勝利
ホッケー女子1次リーグA組で18日、五輪初出場で世界ランク11位の日本が、同9位のニュージーランドを2−0で下し、3戦目で悲願の初勝利をあげた。堅い守備から速攻を仕掛ける得意のパターンで、FW小森皆実(21)=天理大=が2ゴール。予選リーグA組の通算成績を1勝2敗として、5カ国中で上位2位までの準決勝進出に望みをつないだ。
◇
攻め込んできたニュージーランドからボールを奪うと、日本の全員が最前線へと駆け上がる。右サイドを突破したFW森本からMF喜多田、そして小森につながったパスに、相手の守備網が崩壊する。後半17分、得意のカウンターから悲願の五輪初勝利を決定づける2点目が生まれた。
初戦で中国、2戦目ではアルゼンチンと強豪に連敗を喫した。「勝てなかったら、ただ五輪に出たというだけで終わってしまう。勝ちたい、という気持ちが強かった」。主将のDF三浦がチーム全員の思いを代弁する。アテネにたどり着くまでの苦労を考えれば、連敗スタートで落ち込むわけにはいかなかった。
年間強化費用はわずか2000万円。月例の強化合宿では1泊2000円の大学寮の大部屋に雑魚寝し、海外遠征はエコノミークラスの格安航空券を使って経費を浮かせた。大分・北山田中教師のFW岩尾が練習を開始するのは午後9時を過ぎる。天理大4年の喜多田は五輪と重なる教育実習を断念し、無職を覚悟でアテネに乗り込んだ。
過去に所属企業の休部を経験している森本が力を込める。「本当は泣き崩れるぐらい喜びたい。でも、まだ次の試合があるので」。20日のオランダ戦に勝って2勝2敗としても、その前の試合でアルゼンチンがニュージーランドを下せば準決勝とメダルへの扉は閉ざされる。それでも、16人の代表選手は日本女子ホッケーの未来をかけて闘い続ける。
◆日本代表・安田善次郎監督 「1勝しないと日本には帰れないと思っていた。守備陣がよく耐えた。最後まで集中力を切らさなかった」
|