【第86号】佐藤満−4年越しの悲願成就
(88年ソウル・レスリング・フリースタイル52キロ級)
★かつての“ライバル”が師匠に
26歳の佐藤が4年越しの悲願をなしとげた。
予選から6連続フォール勝ちの佐藤は、決勝でも、前回ロサンゼルスの金メダリスト、トルステナ(ユーゴ)を圧倒。つきっきりで指導したモントリオール五輪の金メダリスト高田裕司コーチに肩車され、会心の笑顔をみせた。
秋田商高時代に高校3冠を達成、日体大でも学生タイトルを独占し、国内無敵を誇った佐藤のロサンゼルス出場を阻んだのが、電撃復帰してきたこの高田だった。だが、モスクワ不参加のリベンジを狙った本番では、一瞬のすきをトルステナにつかれ、銅に終わる。「ミツルが来ていれば勝てたのに」。そのときからライバルは最高の指導者に変わった。
群馬・館林高教員の職業を休職し、泊まり込みで、佐藤を指導。高田直伝の外無双は、この決勝でも威力を発揮した。
子供の時から、3歳上の兄にしょちゅうけんかを吹っかけたほど気が強く、敗戦を糧に、猛練習で体を鍛えぬいた。4年後のバルセロナも30歳で出場。初戦で右脇腹を骨折しながら、見事6位入賞を果たした。
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