【第69号】園田勇−闘志の塊で勝ち進み男泣き

(76年モントリオール・柔道・中量級=80キロ以下)

★二宮和弘とそろって警部補昇進

園田勇  19歳のときから全日本選手権に10度出場。69年の世界選手権では軽量級の兄、義男と兄弟優勝を果たした園田が、29歳でついに五輪を制した。

 この中量級は、五輪前年まで4歳年下の業師、天才の異名をとる藤猪省三が3連覇。五輪の大本命と言われていた。だが、園田自身はチャンスあり、とみていた。

 「ベテランといわれることが何より腹が立つ」というのが口癖。正月から連日8キロのランニング。そして汗をふくまもない猛げいこ。4月の全日本で、小差の判定勝ちすると、5月の代表決定戦では、“逃げ”のともえ投げをかける藤猪をにらみつけ、寝ているところにまで投げをかけにいく闘志で代表切符を勝ち取った。

 五輪本番も闘志の塊で勝ち進む。決勝のドボイニコフ(ソ連)戦。サンボ出身で、もぐりこみに来る相手を、冷静にいなしながら、大内刈りで有効、次いで効果を奪い、金達成。このときばかりは、いかつい顔をくしゃくしゃにして男泣きに泣いた。

 前日、軽重量級で金メダルを獲得した二宮和弘は同い年、同じ福岡県警で机を並べる同僚。五輪後はふたりそろって警部補に昇進した。

写真:1976年モントリオール大会、柔道中量級決勝で攻める園田勇


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