【第58号】中山彰規−種目別の王者が連覇達成
(72年ミュンヘン・体操・男子種目別・つり輪)
★個人総合は世界大会4連続で銅
種目別の王者が、またも光り輝いた。持ち点トップで臨んだ中山は、持ち前の正確無比な演技で9・65。2位のボローニン(ソ連)、この日の自由でトップの9・70を出した塚原光男を抑え、メキシコ五輪に続く連覇を達成した。
全日本では個人総合優勝を果たしながら、66年世界選手権、68年メキシコ五輪、70年世界選手権と個人総合では銅。今回も銅に終わったとき、「最初からそんな気がしていた」ともらした。
個人総合は、団体での得点が持ち点となるが、中山は持ち前の勝負強さから、チーム戦略上、得点の出にくい2、3番手で起用されることが多かった。それが順位に響いた形だが、29歳のベテランは、損な役割を黙々とこなし、加藤沢男、監物永三の両エースをもりたてた。
その分、種目別ではメキシコの1日3個に続いて4個目の金(団体を含め、2大会で合計金6銀2銅2)。メキシコ五輪前年のプレ国際大会では、6種目中4種目で金という史上初の快挙を演じたこともある。まさに、史上最強の体操ニッポンを支えたいぶし銀の職人だった。
〔写真:1972年ミュンヘン大会、男子体操・吊り輪で金メダルを獲得した中山彰規〕
|