【第48号】中山彰規−見事なフィニッシュで大逆転
(68年メキシコ・体操・男子種目別・つり輪)
★種目別のスペシャリストが意地見せた
ひと呼んで種目別のスペシャリスト。25歳の中山彰規(あきのり)が、たて続けに3本の日の丸を表彰台の中央に掲げた。
1種目目の床で銀に輝いたあと、3種目目のつり輪。持ち点2位で、0・025差で個人総合金の加藤沢男を追っていた中山は、6選手中の最後に登場。ダイナミックなスイング技から1回ひねりおりで、見事なフィニッシュ。9・70の最高得点で、金を決めた。
9・45の加藤沢、さらに9・60をマークしたボローニン(ソ連)も振り切っての1位は、体操ニッポンのエースとしての意地でもあった。
早くから遠藤幸雄(東京五輪個人総合優勝)の後継者と目され、五輪前年の東京ユニバーシアードでは、選手団主将、選手宣誓もつとめる重圧の中、個人総合2連勝。このとき、4歳下の加藤沢は、ようやく国際大会初出場を果たしたばかりだった。
翌年の五輪選考会では、加藤沢の台頭と反比例するように、まさかの低迷(総合5位)。強化合宿では必死の調整を続けたものの、団体の自由・規定で争った個人総合は、加藤沢、ボローニンに続く銅メダル。種目別でようやく圧倒的な強さを発揮した。
〔写真:1968年メキシコオリンピック つり輪の中山彰規〕
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