【第47号】加藤沢男−36年ぶりの日の丸3本も
(68年メキシコ・体操・男子種目別・床運動)
★大けがとの苦闘も始まった
男子団体の3連覇、そして劇的な個人総合優勝の余韻そのままに、加藤沢男が種目別第1種目の床で3個目の金メダルを獲得した。
団体での高得点がものをいって、加藤の持ち点は、9・825のダントツのトップ。追う2、3番手も日本の中山彰規と加藤武司。4番目に登場した加藤沢は、倒立でぐらついたものの、フィニッシュは団体自由の再現となる後方回転からの伸身1回ひねりのウルトラCを決め、9・65。合計19・430で優勝した。
2位、中山、3位加藤武で表彰台独占。ポールに日の丸3本は、戦前の32年ロサンゼルス五輪男子100メートル背泳ぎ以来36年ぶりの快挙だった。
さらなるメダルラッシュも期待されたが、好事魔多し、3種目めのつり輪で銅を獲得したあと、跳馬の練習中に左腰を痛める。スポーツ選手にとって致命的ともいえる腰つい分離症で、帰国時は両側から支えなければ歩けなかったほど。金メダル伝説とともに、必ず語られる大けがとの苦闘がこのとき、スタートした。
〔写真:1968年メキシコオリンピック 男子床運動でメダルを独占した左から中山彰規、加藤沢男、加藤武〕
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