【第46号】加藤沢男−21歳で一気に世界の頂点に
(68年メキシコ・体操・男子個人総合)
★これが金8個伝説の始まり
国際的な知名度がものを言う体操で、「サワオ・カトー」の名はすい星のように現れ、一気に世界の頂点に君臨した。
当時の個人総合は、団体の規定・自由の得点合計で、団体と同時に優勝者が決まる方式。団体で日本に大差をつけられたソ連は、ボローニンの個人優勝に目標を絞り、ボローニンも絶好調で首位を走っていた。
最終種目を残した段階で加藤との差は0・35。ところが、ボローニンはあん馬で2度足をひっかけ、9・50に終わった。それでも加藤が逆転するには9・90が必要だったが、加藤は、床運動で華麗な演技をノーミスで行い、最後は後方回転からの伸身1回ひねりというウルトラCをぴたりと決めた。
審判の採点は4人が9・90で、1人が9・80。主審のムラトフ氏(ソ連)は再考を求めたが、5分間の審議ののち、9・90で確定。わずか0・05差での大逆転優勝が決まった。日本は前回の遠藤に続く五輪連覇。
21歳の加藤は東京教育大の現役学生。前年の全日本学生で優勝、五輪代表の2次、最終選考会で1位となり、日本のエース、そして世界の第一人者に。3大会で、日本人最多となる金8個の伝説の始まりだった。
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