【第27号】渡辺長武−まさに「アニマル」際立つ強さ
(64年東京・レスリング・フリースタイル・フェザー級=63キロ)
★46歳でソウル五輪目指して現役復帰
東京五輪前、新聞はこぞってこう書き立てた。「確実に金を取れる選手が3人いる。重量挙げの三宅、体操の遠藤、そしてレスリングの渡辺」。187連勝、日本レスリング史上最強と言われる渡辺の強さは、それほど際立っていた。
ニックネームは「アニマル」。五輪を2年後に控えた62年、中大4年の時、世界選手権前の小手調べに全米選手権に特別参加。得意の一本背負い、首投げ、必殺のタックルで最短で20秒、合計で10分かけないで全6試合をフォール勝ち、最優秀選手賞を受賞。米マスコミはこぞって「あのジャパニーズの強さは人間じゃない。ワイルドアニマルだ」と書き立てた。
本番の世界選手権も楽勝。今度は正確無比な技から「スイス時計」の別名もつく。
戦えば必ず勝つレスリングの天才。23歳で迎えた本番五輪では、渡辺の強さを敬遠して階級を変える選手も出るほどで、6戦全勝で優勝。金メダルを獲得した。
東京五輪後、電通に勤務し勤続20年で退社。起業家を目指したが、挫折も味わった。46歳になって17年ぶりに復帰、ソウル五輪を目指したが、全日本社会人選手権準々決勝で敗退。連勝記録は189で止まった。
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