【第22号】小野喬−発熱押して跳んだ、ライバルと金分け合う
(60年ローマ・体操・男子種目別・跳馬)
★個人総合Vにはわずかに届かず
悲願の男子団体総合制覇を果たし、臨んだ種目別。団体、個人総合の表彰のあと行われた1種目・跳馬で小野がこの日2度目の表彰台の中央に上がった。
小野は、団体制覇の重責を果たした疲れから、38・6度の発熱。持ち点は9・650点でトップだったが、1回目、2回目とも着地がやや揺れ、合計19・350。ライバル・シャハリン(ソ連)の最終結果待ちとなった。シャハリンは1回目に9・750を出し、小野と並ぶ。2回目、9・800ならシャハリンの単独金だったが、結果は9・600。仲良く両者金メダルとなった。
シャハリンは、この大会の個人総合優勝者。銀の小野との差は最少得点差の0・05だった。屈指のオールラウンダーとして知られた小野だが、前回メルボルンでも0・05差の銀。団体の前、「個人総合を狙うために苦手のあん馬で一発勝負のウルトラCを狙うべきか、確実に演技すべきか」で悩み眠れぬ夜を過ごした末に、団体Vを優先し、堅実に演技。実力世界一のタイトルは、64年東京の遠藤幸雄まで待つことになる。
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