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【第8号】北村久寿雄−今も残る男子競泳最年少14歳の金
(32年ロサンゼルス・水泳・男子1500メートル自由形)
日本水泳陣最年長28歳の鶴田が200メートル平泳ぎで五輪連覇を飾ってから約20分後。男子の最終種目1500メートル自由形決勝で、今度は14歳と309日の北村(高知商業)が世界を驚かせた。
序盤から北村と、17歳の牧野正蔵が激しいつばぜりあいを繰り広げ、中盤までに他選手との間には完全に水が開く。2人のデッドヒートは1200メートルまで続き、ついに北村が前に。そのまま19分12秒4でゴール。従来の記録を40秒近く縮める五輪新で、記録員が「ストップウォッチが壊れた」と思ったという逸話が残っている。
この北村の記録は今も残る男子競泳金メダリストの史上最年少記録だ。96年、78歳で没。
日本競泳陣はこの大会、男子6種目で金5銀4銅2(ほかに女子200平で前畑秀子が銀)。満州事変直後で反日感情が激しい中、詰めかけた2000人を超す邦人を熱狂させた。地元ロサンゼルス・タイムズ紙は「アメリカの頭痛の種は、日本軍の満州侵略より、日本の水泳が強くなったこと」とあきれたように書いた。
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