【第4回】宮崎康二−15歳の若者が水泳ニッポンの口火

(32年ロサンゼルス・水泳・男子100メートル自由形)

宮崎康二=5コース

 男子6種目中5種目で金メダル。水泳ニッポンの輝かしい快挙の口火を切ったのが、弱冠15歳の宮崎だった。

 競技2日目の8月7日、男子100メートル自由形決勝。6人の出場選手のうち2コース・河石達吾(慶大)、4コース・高橋成夫(早大)、そして、5コースに浜松一中(現浜松北高)の宮崎と3人が日本人。宮崎は前年の日本選手権Vの勢いそのままに、50メートルを2位で折り返すと、一気にスパート。後にターザン俳優となったワイズミューラー(米国)の記録を破る58秒2の五輪新で優勝した。日本は河石も銀で、米国のこの種目の連勝は6でストップ。陸上の男子100メートルと並ぶ世界最速を争う花形種目で日本選手が優勝したのはあとにも先にも宮崎だけ、という大快挙だった。

 短距離のスペシャリストは、2日後の男子800メートルリレーにも急きょ出場。第1泳者としてチームをけん引し、2個目の金を獲得した。

 浜松の富貴の家に生まれ、1メートル79、66キロという恵まれた体。河石との縁で慶大に進み、1989年、73歳で没した。


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