北京五輪をにらみ「プロジェクト21」をスタート

宮崎大輔 日本は、史上最多となる団体球技7種目がアテネ五輪の出場権を獲得した。男女サッカーに野球に女子バレー…球技陣が盛り上がりをみせる中で、ハンドボールは男女ともキップを逃した。日本協会は、早くも4年後の北京五輪をにらんだ改革案「プロジェクト21」をスタートさせている。強化策のひとつが、ドッジボールとの連携推進。子供のころ誰もが親しんだボールゲームと手を組んで、“北京への道”を切り開いていけるか−。〔写真右:全日本男子・宮崎大輔のジャンピングシュート。こんな豪快シュートを打てる素質の持ち主が、全国にはいっぱいいるはず。同下:こちらは女子児童のドッジボール。金の卵を青田買いすれば、ハンドもきっと強くなる

★「ヒト、モノ、カネ」が三本柱

 アテネは、日本にとって“球技の五輪”でもある。そんな中、寂しい思いを味わっているのがハンドボール界。アテネには行けない。このままじゃいけない。強化しかない。今、五輪対策といえば、北京のことだ。日本協会は、昨年から強化策の「プロジェクト21」をスタート。五輪予選で敗れ、北京対策に切り替わった。「ヒト、モノ、カネ」を三本柱とするのが基本テーマ。一環として、あのドッジボールとのパイプ強化を今、進めている。

 日本協会の兼子真事務局長(49)は「投げる、という共通点がありますから」と説明する。ルールは違えど、手でボールを投げるのは同じ。実は、ハンド界は慢性的に「ヒト」=競技人口低迷の悩みを抱えている。底辺を支える児童選手が少なく、気が付けば優秀な人材は他競技へ。逆にドッジは、小学生のころ、体育の授業や遊びで、誰もが一度はプレーしている。パイプを太くすれば、“豪腕”を持つ金の卵を早くから見つけられる、というわけだ。

 日本ドッジボール協会の大会へのハンド選手派遣などで交流を深める中、子供のころの楽しさも思い出した。「日本代表の練習にドッジを取り入れるのもいい」(兼子事務局長)。北京五輪では、ドッジからハンド代表に入った若手が、コートに立っているかもしれない。

★五輪日本史

 男子は、72年ミュンヘンから、モスクワを除いた4大会に出場。最高成績は、76年モントリオールの9位と、目立った成績は残していない。女子は、アベック出場した76年モントリオールの1回だけで、5位(6カ国中)。この大会では、蔵田照美が女子得点王となっている。

★ルール

 1チーム7人で、ゴールにボールを入れた点数を競う。サッカーとは逆に、足でボールを扱っていいのはGKだけ。ボール持っていいのは3秒、ボールを持ったまま動けるのは3歩まで。コートは40×20メートルで、ゴールは高さ2メートル幅3メートル。サッカーとバスケを足して割ったようなイメージ。

★世界の勢力

 国内でプロリーグが盛んな欧州勢が強く、男子は五輪、世界選手権で、旧ソ連を含めると、欧州勢以外は優勝していない。女子も欧州勢が強さを誇るが、アジアでは韓国が88年ソウル、92年バルセロナ五輪と連覇している。


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