猛暑でも村田由香里が空調切って練習するワケ

村田由香里  アテネ五輪新体操に日本からただひとり出場する村田由香里(22)=東女体大研究生=が27日、東京・国立市の東女体大で練習を公開した。屋内競技ながら自然風や空調の影響でリボンが流されるなどの「風対策」が必要な新体操。猛暑の中、体育館の空調を切り、自然風を取り込んでトレーニング。84年ロサンゼルス大会で8位に入った山崎浩子以来、20年ぶりの入賞を目指す。〔写真:体育館の空調を切り、窓を明け放って練習する村田

 蒸し返る暑さの中、左足親指ねんざの痛さも見せず、村田は黙々と五輪用の演技をこなす。午後3時の国立市は気温34度、湿度75%、そして無風。そんな中、体育館の空調のスイッチを切り、窓だけを開けた状態での練習を行っている。

 「すべての窓を開けて(意図的に)風を舞わせています。試合では体育館のクーラーの風の向きによって、リボンをなびかせる方向や、投げる位置も変えなきゃいけないから」

 屋内競技でも、風対策が必要だ。新体操4種目のひとつ、リボンの重さは村田の場合、わずか38グラム。クーラーの風だけでもその動きは左右されてしまう。そこで、窓から入る気まぐれな天然の風にも臨機応変に対応する力を身につける。指導する秋山エリカ・コーチ(39)が84年ロサンゼルス五輪で体感した経験が基になっている。

 「五輪はリボンを制した選手が勝ちます」と秋山コーチ。昨年の世界選手権ではリボンの失敗が響いて23位に終わっただけに、リボン対策がメダルの行方を左右する。五輪会場のガラチ・オリンピック・ホールでは大会前半は卓球が行われるため、卓球関係者に空調や室温などの情報をもらう予定だ。

 「日本人らしさを大事にしたい」と村田は、4種目で使う音楽はすべて三味線や和太鼓を取り入れた和風のものにした。繊細な演技のため、わずかな風の動きも見逃さない。

牧慈

★五輪の日程★
 村田は28日に渡欧し、30日にイリアナ・カップ(ブルガリア)に出場。アテネ五輪出場選手の大半が顔をそろえる試合で五輪用演技を披露する。帰国後の8月14、15日の全日本インカレのエキシビションで演技の最終チェックをし、17日にアテネに出発。五輪の個人総合は26、27日が予選を行い、上位10選手が29日の決勝に進む。団体は26日が予選、28日が決勝で、日本は出場しない。

★メダル争い★
 個人総合は昨年世界選手権で金のアリーナ・カバエワ(ロシア)、銀のアナ・ベッソノワ(ウクライナ)、銅のイリーナ・チャシナ(ロシア)が世界の3強。五輪では予選の上位10選手が決勝に進むことができる。団体はロシア、ベラルーシが世界をリードする。
 

★新体操個人総合・日本代表の成績★
大会 氏 名 順位
84 ロサンゼルス 山崎 浩子 8位
秋山エリカ 13位
88 ソウル 秋山エリカ 15位
大塚 裕子 予落
92 バルセロナ 山田 海峰 18位
川本ゆかり 37位
96 アトランタ 山尾 朱子 18位
山田 海峰 20位
00 シドニー 松永里絵子 予落


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