平山はフランケンシュタイン? 雷で蘇った!

平山相太 【テッサロニキ(ギリシャ)10日=佐藤 春佳】五輪サッカー男子日本代表が初戦のパラグアイ戦まで3日に迫った9日夜の練習中、突然の落雷と大雨、そして停電まで起こるハプニングに見舞われた。そんな中、復調の気配をみせたのがFW平山相太(19)=筑波大=だ。フランケンシュタインのように蘇った怪物?に山本昌邦監督(46)もゴーサインを出した。〔写真右:落雷によって蘇ったFW平山。フランケンシュタインみたい? パラグアイ戦は先発が濃厚だ=撮影・鈴木健児。同下:練習中に突然の激しい雷雨。選手は屋内に避難した。これって日本に嵐の予感?=撮影・鈴木健児

 バリバリバリッ!! 空を切り裂く閃光と雷鳴を合図に『怪物』が目を覚ました。決戦地に入り2日目の練習は、スタートとともに雷雨。稲妻に襲われた選手たちは屋内に逃げ込み、練習は中断した。15分後、再開されたぬかるみのピッチには、生まれ変わった平山の姿があった。

屋内に避難する選手たち 付近一帯の停電で照明灯が消えたスタジアムで好プレーを披露。体のキレもすっかり戻り、8対8のミニゲームではMF小野(フェイエノールト)のパスに反応し、確実にチャンスを作る場面も目立った。五輪日本選手団の中でナンバーワンの長身に“落雷パワー”が宿ったのか、まるでフランケンシュタイン?のようだった。

 ニヤリと笑うのは山本監督だ。「平山が上がってきましたね。最初のころに比べて2倍くらいいいんじゃないですかね」。ドイツ合宿中は体調も悪く、小野の合流で増幅したパススピードとバリエーションに反応できなかった。同監督も「明らかに周りのレベルについていけていない」と、最終日の練習ではスタメン組を示すビブスをはく奪したほどだった。

 「カミナリは大丈夫です。コンディションは大会までに合わせられればいいです」と平山。この日の午前中には、パラグアイ選手の特徴をビデオ分析で研究。「心でみるんだぞ」との山本監督の言葉に、ミーティング終了後に選手同士で再度ビデオを見直した。

 「(雷は)空が予言してるんですよ。絶対いいことがありますよ」と主将DF那須(横浜M)もパラグアイ戦撃破の予感に鼻息が荒い。

 19歳2カ月の平山は出場した時点で、DF松田(横浜M)の日本五輪サッカー男子の最年少出場記録、19歳4カ月を塗り替える。パラグアイ戦は先発が濃厚だ。蘇った『怪物』に「死のB組」制覇が託された。

★小野ニヤリ、CKに「秘策アリ」

 MF小野(フェイエノールト)は「秘策が3つくらいあるんですよ」とマル秘FKの開発を宣言した。コンビネーションやトリックプレーを組み合わせたもので、山本監督は「見えないように宿舎の裏庭で練習します」。9日の練習で、小野は直接FKが12本中1本しか入らず不調だったが「練習で入らないのに本番で入るか、ってくらいのを決めてみせます」と堂々の予告。

★闘莉王はギリシャ入りする父に勝利を誓う

 DF闘莉王(浦和)が勝利のプレゼントを誓った。日系二世の父・パウロさん(54)が11日、ブラジルからギリシャ入りする予定。16歳で来日して以来、初めて闘莉王の試合を観戦する父に「怒られないように頑張らないといけない」と気合を込めた。7月の南米選手権で母国ブラジルを破ったパラグアイに「ここからは技術より気持ちの問題」と闘志を燃やしていた。

★菊地が背筋痛

 五輪サッカー男子日本代表DF菊地直哉(19)=磐田=が9日の練習中に背中の痛みを訴え、全体練習を一時離脱した。試合出場には影響がない見込み。山本監督は「背中の筋違い。大丈夫でしょう」と話している。

★OA枠は将来的にも堅持

 国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長は9日、アテネで記者会見し、五輪サッカー男子で3人まで認められている24歳以上のオーバーエージ(OA)枠を将来的にも堅持する方針を示した。同会長は、92年バルセロナ大会から導入された男子の年齢制限は「サッカー界全体の発展に寄与している」とした。一部クラブの監督らが所属選手に五輪出場を辞退するよう圧力をかけたとされることについては「フェアでない」と批判した。

共同

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