なでしこに手強い敵、それは「ボロスの芝」

エースFW沢 【ボロス(ギリシャ)8日=国際電話】アテネ五輪で日本のトップを切って11日にスウェーデンと対戦するサッカー女子日本代表が8日、初戦を行うパンテサリコ競技場で初練習を行った。上田監督、エースFW沢らが警戒するのが、慣れない長い芝のピッチ。カナダ、オランダとの強化試合で快勝し、順風満帆の“なでしこジャパン”にとって、一番の敵は、ピッチになる!?〔写真:11日の初戦に向けて最終調整するエース沢。長い芝のピッチに要警戒だ

 その手ごわさは、予想通りだった。8日午後6時、気温29度の暑さの中、上田監督と選手たちは芝生を一歩一歩、踏みしめながらピッチに出ていった。

 「思った通り。芝は長くてボールを強くけらないと止まる感じ…」。6日のオランダ戦で代表に約3カ月ぶりに復帰したFW沢が、芝の長さに思わず苦笑いだ。11日に初戦のスウェーデン戦を行う会場のパンテサリコ競技場での初の公式練習。約45分間という限られた時間の中で、ボール回しに、フォーメーション練習でチーム戦術の確認を行った。

 通常、日本のピッチの芝は30ミリ程度だが、ギリシャの芝は約50ミリと長い。「あの芝の上で90分間、走るのは疲れるよ。70分くらいから足が止まるよ」。ギリシャ入りする前からチーム関係者は、試合会場の芝の長さを警戒していた。

 特に“なでしこジャパン”は、速いパス回しからの攻撃でゴールを陥れるのが特長だけに、ボールが“走らない”芝は天敵となりかねない。チームは、日本での直前合宿から長目の芝でトレーニングを積み、所属クラブでも意識的にキック力の向上に努めてきた。

 「視察に来たときよりは(芝の状態は)いい。長めだがボールは走る。やりにくさはない」と上田監督。ここまでチーム戦術、コンディションとも順調な準備をすすめ、五輪出場決定後は米国に引き分けたのを皮切りに強化試合で連勝を飾り、負けなしでギリシャ入りした自信がみなぎる。メダル獲得へ、スウェーデンはもちろん、長い芝にも打ち勝つ。

★ライバルは?

 日本はスウェーデン、ナイジェリアと同じE組。各組2位以内と条件次第では3位でも決勝トーナメントに進めるが、昨年のW杯準優勝のスウェーデンとの初戦が鍵となる。スウェーデンに勝ち、E組1位で決勝トーナメントに進めば、メダルへの可能性が広がる。逆にE組2位通過なら世界王者のドイツと、3位通過なら優勝経験のある米国との対戦が予想され、苦戦は必至だ。

★朗報もあります

 アテネ五輪女子サッカーの報奨金が8日、明らかになった。7月の理事会で決定され、女子サッカーには報奨金に対する明確な規定が今までなかったが、今回は以下のように決まった。ベスト8で50万円、4位で70万円、銅メダルで100万円、銀メダルで200万円、金メダルで300万円が選手に一律支払われる。4月のアジア予選では臨時ボーナスとして40万円を獲得していた。


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