大久保がねんざ…小野とFWのコンビ構築に遅れ
山本ジャパンのエースFW大久保嘉人(22)=C大阪=が、4日のドイツ・ニュルンベルク合宿の練習中に右足首をねんざし、練習から離脱した。軽症と診断されたものの、FWでコンビを組む田中達也(21)=浦和=も右足首ねんざで離脱中。オーバーエージ(24歳以上)枠で参戦するMF小野伸二(24)=フェイエノールト=とのコンビ構築など課題が山積する中で、本番への最終調整計画に狂いが生じた。〔写真右:右足首を氷で冷やす大久保。緊急事態だ=撮影・鈴木健児。同右下:チームを主導する小野。だが、FW陣とのコンビ構築はできていない=撮影・鈴木健児〕
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五輪まで残り1週間。山本ジャパンに“事件”だ。
4日の午後練習。夕陽に照らされたのどかなピッチが一瞬、凍りついた。チームに合流したばかりのMF小野が入って行われたミニゲーム。ゴール前に駆け込んだ大久保がDFと接触し倒れこんだ。練習を途中で切り上げ、氷水に足を突っ込んだ大久保の表情は、次第に硬直していった。
山本昌邦監督の顔もこわばる。ひと晩経過しての診断結果が5日に出た。右足首ねんざで全治は数日間。五輪絶望という最悪状況を回避した山本監督は、「まったく心配ないようだ」。顔にようやく血の気が戻った。
でも、不安要素は消せない。同じFWの田中達は、先月30日のベネズエラA代表戦で足を痛め、フィジカルトレーニングのみの完全別メニュー練習を続行中。6日にフォルトゥナ・デュッセルドルフのユースと行う練習試合にも欠場が濃厚。足首をねんざした大久保も、出場は微妙だ。
オランダから小野がようやく合流し、前線の大久保、田中達、平山相太(筑波大)とのコンビネーション構築に重点を置く最終合宿。スタート直後は、体調万全の小野と時差ボケを抱える国内選手との間にズレがあり、山本監督は「今、シンジ(小野)の本気のパスを受けようとしたら、みんなけがしちゃう」と小野に100%の力を出さないように指示していた。ところが、ようやく小野と国内組とのコンディションがそろってきたと思ったら、大久保と田中が離脱。本番までコンビ確認ができない可能性が浮上する緊急事態だ。
ぶっつけ本番−。「はっきり言って十分な時間はない。与えられた条件の中でやるしかない」。悲壮感を漂わせる山本監督は、2人の負傷回復をひたすら祈る。五輪初戦は12日のパラグアイ戦。山本ジャパンに、残された時間はわずかだ。
| ★この日の練習★ |
| 4日午後から本格戦術練習に突入。2組に分かれボール回しをした後は、7対7にMF小野がフリーマンとして加わり、ゴールをそれぞれ3カ所設けるミニゲームで攻撃の形を確認した。小野からのパスを受けたDF闘莉王(浦和)が強烈シュートを決める場面もあり盛り上がった。 |
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★平山は思い出のチームと再戦
FW平山が思い出のチームと再戦。今年4月の日本高校選抜の欧州遠征中に腕試ししたフォルトゥナ・デュッセルドルフのユースチームと、6日に練習試合をする。4カ月前はノーゴールながらも1−0勝利に貢献し、同軍のベッカー監督に「あれだけの能力があるのに大学に行くのは、ドイツでは時間のムダだ」と称賛させた。五輪メンバーとしてさらに成長した姿を見せる。
★小野vs阿部FK競演
MF小野と阿部(市原)がFK競演。全体練習終了後、ゴール前メートルの位置からダミー人形を置き蹴りこんだ。小野は計11本のうち成功2本とやや苦戦。一方の阿部は左スミに突き刺さる芸術弾など6本中2本を決め、『伝家の宝刀』の切れ味を確認。成功率では先輩を圧倒した。
★五輪経由でW杯へ
山本ジャパンが5日朝、練習場のそばにある06年ドイツW杯の公式スタジアムを見学した。現在改修工事の最中だが、選手全員がピッチを体感しチームコンセプト『アテネ経由ドイツ行き』の思いを高めた。「ここにたくさんの選手が戻ってきてほしい」と山本監督。MF石川は「いつかはここでやりたいけど、まずアテネ」と表情を引き締めた。
★女子代表はけが人復活
オランダ・ザイストで最終合宿中の女子五輪代表は4日、CKやFKの守備からカウンターに転じる練習などを行った。上田栄治監督は右足内転筋を痛めていたFW沢穂希(日テレ)とMF山本絵美(TASAKI)、右足首を痛めたDF矢野喬子(神奈川大)の3人が回復間近であることを表明。男子A代表のアジア杯準決勝・バーレーン戦(3日、中国)の劇的勝利をビデオ観戦して「あきらめずに戦う点を学んだ」と語り、6日のオランダ代表戦に照準を定めていた。
(ロビン・ストックス通信員)
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