大久保ハードラック、五輪代表あまりに遠いゴール

FW大久保 サッカーのキリンチャレンジカップ(25日、長居)。どうした日本、どうしたFW陣! 日本列島からこんな声が聞こえてきそう。大久保嘉人(22)=C大阪=ら日本五輪代表FW陣はチャンスを作りながら、決定力を欠いて3戦連続ノーゴール。豪州五輪代表に0−1黒星を喫した。今後の強化試合は30日のベネズエラA代表戦(国立)1試合だけ。もう時間がない。36年ぶりのメダルが遠のいて行く…。〔写真右:ああ、入らない…。FW大久保は前半のヘディングシュートがクロスバーを直撃。日本はチャンスは作っても決定力を欠いた=撮影・森本幸一。同下:日本のFW陣がまた不発。後半開始から登場の平山は、またしてもゴールを割れなかった=撮影・鈴木健児

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平山 遠い、遠い、どこまでも遠い。ゴールは千里の道の如く遠かった。

 「点を取りたかったけど、3試合連続無得点になってしまって…。点を取らないと勝てないですからね」

 大久保は責任感にうなだれた。先制された直後の後半35分だった。左CKをFW平山が競り合って折り返すと、ジャンプ一番、大久保は頭を振り抜きボールはゴールに吸い込まれた。日本、275分ぶりの得点…と思いきや、無情にも主審は平山のファウルを宣告。完璧と思われても幻となる。15本のシュートはすべて空砲に終わった。

 山本監督は後半から平山、田中達と立て続けに投入し、2トップを3トップに変更した。MF石川も送り出し、自陣に2人しか残っていない時間も多い“玉砕的攻撃的布陣”にもなった。

 「試合に勝て!」と指揮官にげきを受けピッチに入った平山は、「自分も含め、相手を崩せていない」と口元を引き締める。23日にはすべてをシュート練習に費やすほど決定力不足を問題視する監督。痛感するからこそ、攻撃陣からは反省ばかりが口をついた。

 ただ、落ち込んでばかりもいられない。大久保が「ベネズエラには勝って、勢いをつけないといけない」と言えば、田中達も「勝ちにこだわっていく」と意気込む。30日のベネズエラA代表戦は五輪前最後の公式戦。ドイツW杯南米予選でコロンビア、ウルグアイを破った強豪だが、この1試合に自信回復のチャンスは残っている。

 「五輪に出る相手(との試合)は、チャンス自体が少なくなる。予選では5本中1本決めればよかったのが、1本中1本決めないといけない」

 大久保も克服すべき課題は分かっている。『5番勝負』で本番の厳しさも痛感した。千里の道も一歩から。3戦連続ノーゴールの屈辱も、最後に晴らせば必ず光りは見えてくる。

★闘莉王は上がりまくった

 DF闘莉王(浦和)が闘志をむき出しにした。前半29分、自陣から猛然と約50メートルを駆け上がりFW大久保(C大阪)のスルーパスに右足シュートを放った。ゴールはならなかったが「きょうは点を獲って勝つことが目標だった。だから積極的にあがった」とFWなみのどん欲さをアピールした。後半34分には、相手選手と激突して左目上まぶたを切り、激しく流血しながら応急手当てのみでフル出場。敗戦にも「修正していけると思います」とあくまで前向きだった。

★菊地は無難にボランチ務める

 DF菊池(磐田)が先発フル出場。20日の韓国戦で負傷したMF今野(FC東京)の代役を務めた。「(MFの)阿部君がいいバランスをとってくれてやりやすかった」と、縦横無尽に動き回りプレスをかけた。ただ、相手に振り切られる場面やパスに課題を残し、「本番はもっときつくなる。その中でどれだけいいプレーをするか。勝負どこを見ることが大事」と反省した。

★森崎はフル出場、何度も好クロス送ったが…

 MF森崎(広島)は、5月26日のトルコ選抜戦以来4試合ぶりのフル出場。前半は2トップの後方の攻撃的ポジション。3トップとなった後半途中からはボランチもこなした。前半26分の大久保のヘディングシュートなど、セットプレーで精度の高いボールを送ったが、ゴールを生み出すことはできなかった。「孤立する場面が多かった。これが本番じゃなくて良かった」。自身もシュートゼロに終わり、反省しきりだった。

 ◆21日の韓国戦に続き2試合連続で主将を務めたDF那須(横浜M) 「最終ラインがそろっていなかった。カバリングに入るのか、オフサイドをとりにいくのか、はっきりさせないといけなかった」

 ◆左目近くに裂傷を負ったFW高松(大分) 「傷は全然気づかなかった。もっと積極的に行くべきだと思う。次は、思い切ってやりたい」

 ◆MF駒野(広島) 「無得点が続いていますが、まぁ本番に取っておこうと。小野さんが入ってから、しっかり合わせていきたい」


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