森崎浩司、因縁感じる25日豪州戦ボランチ起用

森崎浩司 五輪サッカー男子日本代表が25日、五輪出場国との対戦『5番勝負』のラストマッチ・豪州戦に挑む。山本昌邦監督(46)はコマ不足のボランチ(守備的MF)に不動の左サイドMF森崎浩司(23)=広島=を大抜てき。最終登録メンバーから落選した双子の兄・和幸(23)=広島=がこなしてきた因縁のポジションだ。新境地開拓の弟は「攻撃にどんどん絡んでいきたい」と『5番勝負』の初勝利に意欲を見せた。〔写真右:25日の豪州戦でボランチに入るMF森崎浩。双子の兄の分まで…と闘志をみせる=撮影・尾崎修二。同下:DF菊地もボランチで起用されることが確実だ=撮影・尾崎修二

 すわ、替え玉か? 午前中に都内で行われた前日練習。ボール回しに励む山本ジャパンの中盤が何かヘンだ。ボランチ位置に森崎和幸? いやいや、左利きの立姿は正真正銘の浩司。『5番勝負』最終章の豪州戦を前に、不動の左サイドがコマ不足のボランチに大抜てきだ。

 「私の頭の中では、このポジションで使ってみたいとずっと思っていたが、選手層が厚いポジションで機会がなかった」と山本監督。03年3月の仙台合宿では、練習試合に和幸と浩司の『ツインボランチ』を試したことがある。だが、浩司が公式戦で起用されるのは初めて。負傷離脱したMF今野(FC東京)の位置にDF菊地(磐田)、疲労のMF阿部(市原)に代わり、少し上がり目の位置に浩司が入る緊急布陣が敷かれた。

菊地 広島ではトップ下が本職の浩司は、試合前日に言い渡されたマル秘策にも涼しい顔。「ちょっとビックリしたけど楽しくやりたい。前への意識を頭において、攻撃にどんどん絡んでいきたい」。2試合連続零封の雪辱をと、中盤からの攻撃展開の青写真を描く。

 思いは2倍だ。ボランチは、最終登録メンバーから外れた兄の定位置。その和幸は02年アジア大会ではキャプテンマークを巻き、全6試合先発フル出場するなど山本ジャパンの中盤を支えた。浩司は当時メンバー外。兄の影で控えに甘んじていたが、04年になって左サイドに抜てきされてから兄との立場は逆転。「2人で五輪へ」と双子出場を目指したが、結局、浩司だけがメンバーに残った。

 「どこでもできる、ということをアピールしたい。勝ちたいです」と浩司。チームは4月24日のギリシャ選抜戦(○2−1)以来、3カ月勝ち星がない。つまり、五輪出場国との『5番勝負』でもまだ勝っていない。16選手で勝利を目指す豪州戦は「底力が問われる試合」(山本監督)だ。

■森崎 浩司(もりさき・こうじ)
 1981(昭和56)年5月9日、広島県生まれ。23歳。広島ユースを経て00年7月の横浜M戦でJ1初出場。双子の兄・和幸とともにチームを引っ張る存在に成長。J通算80試合23得点、今季はここまで15試合5得点。主な国際大会の成績は01年世界選手権、04年アテネ五輪予選。五輪代表通算19試合2得点。1メートル77、72キロ。

日本代表vsイラン代表全成績
月・日 スコア 相手 場所 寸評
4・21 △1−1 ギリシャ パトラス 後半ロスタイムに痛恨同点弾許す
6・ 1 △1−1 マリ 札幌ド 大久保が後半30分に値千金同点弾
7・14 ●0−1 チュニジア 豊田ス 前半ロスタイムに曽ケ端がポロリ
21 △0−0 韓国 ソウル 後半の猛攻に耐え無失点に抑える
25 ??−? 豪州 長居ス 午後7時20分にキックオフ
【注】五輪出場決定後のもの。すべて親善試合

 ◆森崎とボランチを組むDF菊地(磐田) 「浩司さんが前をやるのでボクは後ろでバランスを取りたい。豪州は高さがあってテクニックもあるけど、サイドに追い込んでボールを奪いたい」

 ◆豪州五輪代表・ファリナ監督 「日本はアジアで最も強いチームの1つ。本番への準備にはうってつけだ。特定の選手ではなくチーム全体に注意している」

◆五輪サッカー男子日本代表親善試合◆
日時 カード 開 始 会場 放送予定
25日 日本−豪州 19:20 長居ス テレビ朝日系
18:56〜

★高松先発でGO

 FW高松(大分)が12試合不発の平山(筑波大)に代わり先発濃厚だ。山本監督は「高松は幅広く動いて起点になれる選手。スタメンという競争をかけたアピールの場でチャンスをつかんでほしい」とゲキを飛ばした。0−1で敗れた14日のチュニジア五輪代表戦以来の先発。高松は「ホームなのでサポーターの前で勝ちたい。点を取りたい」と意欲的だ。

★ホーム長居で大久保はゴール決める

 ホーム長居スタジアムでの“壮行試合”となるFW大久保(C大阪)に、山本監督がゴール指令を発した。「やり慣れたスタジアムだし、気持ちよく決めてアテネに行ってほしい」とエール。今季Jリーグではホームで1ゴールの大久保は「久しぶりですからね。頑張ります」とニヤリ。高松、田中達との3トップで勝利を目指す。

★闘莉王、おとり役も任せろ

 2試合連続無得点の雪辱を期すキーマンはDF闘莉王(浦和)。フォーメーション練習では最後尾から攻め上がりシュート。17人中14人が身長1メートル80以上の『長身軍団』豪州を想定し、FK練習ではDFをひきつける“おとり”も任された。この日午後は五輪選手団の結団式に参加し、皇太子殿下の激励を受けるなど初体験の連続にドキドキ。「緊張はないけどいろんな人がいて…」と笑顔を見せた。

★日本選手団結団式で少々緊張

 サッカー五輪男女代表も、日本選手団結団式に参加。男子はさいたま市内での練習後に駆けつけ、豪州戦(25日、長居)のため壮行会は欠席し、羽田空港に向かう慌ただしさ。日本サッカー界では五輪最年少出場となるFW平山(筑波大)は「実感がわいてきた」と、集まった“五輪戦士”の面々に緊張の表情。女子代表は上田監督がスウェーデン視察中で欠席したが、男女ともに早くも臨戦態勢だ。


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