高さ見せつけた平山は五輪代表生き残った

平山相太 意地見せた! 五輪最終メンバー選考のバトルロワイヤル最終章となった14日のチュニジア五輪代表戦(豊田ス)。後半から出場したFW平山相太(19)=筑波大=は高さで相手DF陣を圧倒した。ノーゴールながら史上最年少の五輪代表入りへ猛烈デモ。0−1惜敗の中で放った輝き。生き残りに当確ランプは灯った!!〔写真:後半から出場のFW平山が存在感をアピール。最終メンバー生き残りに意地をみせた=撮影・奈須稔

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▼豊田ス
U−23
チュニジア
1−0
0−0
U−23
_日 本_
【得点者】▼チ=ルタイフ

 あの穏やかな平山の顔に、闘志と、覚悟と、怒りの朱色が塗りたくられていた。

 後半から途中出場。同3分、いきなり見せ場を作る。後方からのロングボールに反応し、相手DFに競り勝ち強烈シュート。同11分、今度はDF2人に囲まれながら手と足を突っ張りボールをキープ。執拗なマークに目を吊り上げ怒鳴りつけた。DFとの競り合いを8度全部制した。体を張ってボールを奪い攻め続けた。

 「あの1試合で、出来が悪くて落ちた選手がいる。最後だ。悔いのないようにプレーしろよ」

 試合前のロッカールーム。選手を前に山本監督は、02年5月14日、日本vsノルウェーの親善試合を引き合いに出した。日韓W杯メンバー発表直前の最終テスト。トルシエ・ジャパンは0−3で惨敗。覇気のないプレーをした選手は最後の最後で代表を外された。「プレッシャーをかけて選手がどう反応するか見たかった」と試合後、指揮官はニヤリと笑った。

 平山はずっと重荷を背負ってきた。1月の高校選手権から続く強行日程。大学リーグ、U−19、U−23。環境の変化に、精神的にもストレスを溜め込んだ。熱を出したのは1度や2度ではない。それでも「日程を言い訳にしたくない」とグチはこぼさなかった。

 「国見の練習よりつらかった」という石垣島合宿では、宿舎に着くなりベッドに駆け込んだ。ルームメートのFW大久保は「部屋に入るといつもソウタが寝てた」という。厳しいトレーニングとプレッシャー。当落線上という自らの状態を誰よりも感じていた。

 合宿中、「完全に伸び悩んでいる」と代表落ちも示唆した山本監督は、サバイバルマッチを見届け、平山を評した。「絶対的な強さがあるのは魅力だと思った」

 「点を取りたかった。これで終わりと思いました。発表? 待つだけです」と平山。自信はない。それでも山本監督は、プレッシャーと戦い疲れきった背中を、温かく押すはずだ。

★データBOX★

 ▼日本がアテネ五輪切符獲得後、同五輪出場国と対戦したのは3試合目。4月21日のギリシャ戦は△1−1、6月1日のマリ戦は△1−1だった。この日のチュニジア戦が初黒星。さらに今後は韓国戦、豪州戦と「5番勝負」が続く。

 ▼山本ジャパンは今年の通算成績が6勝6分け2敗となった。黒星は今年3月14日、五輪アジア最終予選バーレーン戦(●0−1)以来。完封されたのも同バーレーン戦以来で、連続得点試合は「6」でストップ。

★大久保は最終テスト“免除”

 FW大久保(C大阪)は、試合前に山本監督から「きょうの出場はない」と聞かされていた。実力は証明済みで最終テストを“免除”された形だ。「出ないと聞いたのは初めて。練習の雰囲気でも分かっていた」。FW高原のオーバーエージ枠出場が厳しい情勢となり、大久保の存在も重視される。「(高原さんが)来られないなら自分たちでやるしかない」と非常事態に気を引き締めていた。

★松井悔しさアリアリ「ホームで負けるのは情けない」

 指令塔としてフル出場したMF松井(京都)は試合後、不満げな表情。終始DFラインからの単調なロングボール投入にいらだった。「もっとDFラインからパスをつないでいかないとダメ。相手が中盤をコンパクトにしていたから、どこがスペースにあるか考えないといけない」。あす16日の代表発表を前に、指令塔としての地位を高めたが「ホームで負けるのは情けない」と悔しさをあらわにした。

 


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