五輪エース全開! 日テレ・沢穂希が復活ゴール
Lリーグ(11日)。右ひざ負傷のため戦列を離れていたサッカー女子日本代表のエース、日テレFW沢穂希=ほまれ=(25)が76日ぶりに公式戦出場。後半22分から登場すると、同26分に右足で復活ゴールを奪い、3−0の勝利に貢献した。アテネ五輪1次リーグ第1戦のスウェーデン戦(8月11日)までちょうど1カ月に迫った日に、大黒柱が全快をアピール。“なでしこジャパン”のメダル獲得への希望は高まるばかりだ。〔写真右:沢=右から2人目=は倒れこみながらも、右足を懸命に振り抜いてゴール=撮影・江角和宏。同下:5年ぶりに復帰した日テレ・ベレーザのイレブンと抱き合う沢=左から2人目。この姿をアテネでも=撮影・江角和宏〕
■Lリーグ日程へ
◇
エースの本能が、右足を勝手に動かせた。後半26分。右サイドからのパスをゴール正面で受けたFW沢は、体勢を崩しながら右足を振り抜く。“なでしこジャパン”の夢広がるシュートが、ゴール左に突き刺さった。
「率直にうれしい。サッカーをできる喜びを感じています。心に残る1点になりました」
4月26日のアテネ五輪アジア予選決勝・中国戦以来、76日ぶりの公式戦出場。2−0の後半22分に登場し、わずか4分後にチーム3点目をゲットした。Lリーグでは98年9月27日以来2114日ぶりの通算90得点目で、華々しく復活だ。
五輪予選中の4月20日に右ひざじん帯を損傷。それでも出続けて女子代表をアテネへと導いたが、予選後に重傷だったことが判明。5月7日に半月板の一部を除去する内視鏡手術を受けた。
術後まだ2カ月。しかし、気温30度超の炎天下でダッシュを続け、食べたものを戻しても、また走った。五輪初戦、8月11日のスウェーデン戦まで、ちょうど1カ月と迫ったこの日。懸命のリハビリで、ピッチに戻ってきた。視察した女子代表の上田栄治監督(50)は「動きがシャープだった。いいリハビリをしてきたようだ」。エースの全快に胸をなで下ろした。
「五輪? メダルを取れるようにがんばりたい」。12日に静岡・御殿場で始まる代表合宿もフル参加の方向。沢の笑顔とともに、メダルへの道が大きく切り開かれた。 (須田雅弘)
■沢 穂希(さわ・ほまれ)
1978(昭和53)年9月6日、東京・府中市生まれ。25歳。小2でサッカーを始め、中学から読売ベレーザ(現日テレ・ベレーザ)へ。セミプロのコロラド・ラッシュを経て、00年に米女子プロリーグのアトランタ・ビートへ入団。同リーグの休止により、今年日テレに復帰。日本代表には15歳で初選出され、W杯3度出場、96年アトランタ五輪代表。85試合52得点はともに歴代1位。1メートル63、57キロ。
|
|
★Lリーグ
89年から始まった日本女子サッカーリーグの呼称として94年から使われるようになった。今季は2部制導入。1部(L1)は8チームの2回戦総当たり戦(各14試合)、2部(L2)は6チームの3回戦総当たり戦(各15試合)を行う。L1の8位とL2の1位が自動入れ替えとなる。過去15回のリーグ戦の中で、最多優勝は日テレベレーザの10度。
★日テレは近賀&荒川もゴールで「代表トライアングル」
五輪代表候補9人を擁する日テレが、伊賀FCに3−0で快勝。前半21分の先制点はMF近賀(きんが)ゆかり(20)、後半11分の2点目はFW荒川恵理子(24)と、代表候補2人がゴールを決めた。代表でもレギュラー格の荒川は「沢さんはさすが。チームが引き締まる」。FW登録だがトップ下としてボール供給もする沢の復活を、喜んでいた。
★女子代表のアテネまで
予備登録メンバー27人が12日から静岡・御殿場で合宿。14日に打ち上げ、15日に五輪代表18人が決まる。その後オランダ合宿などを経てアテネへ。FIFAランク13位の日本は1次リーグE組で、同4位のスウェーデンと同25位のナイジェリアと対戦。2位までは無条件に準々決勝へ進める。御殿場合宿では、両国のビデオを見て研究。トップ通過を目指し対策を練る。
|