平山にガチンコ指令、「高原を越えていけ!!」

高原=前=と競り合う平山 「高原を越えていけ!!」−。日本サッカー協会は10日、アテネ五輪男子代表の予備登録選手30人を発表した。石垣島合宿に参加しているFW平山相太(19)=筑波大=も選ばれたが、山本昌邦監督(46)からガチンコ指令が下された。オーバーエージ(24歳以上)選手として登録されたFW高原直泰(25)=ハンブルガーSV=とのサバイバル戦が勃発。怪物クンが、試練に直面した。〔写真:高原=前=と競り合う平山。ガチンコ勝負だ=撮影・塩浦孝明

 アテネのピッチが目標の平山の前に、強敵が現れた。オーバーエージ選手の高原だ。山本監督が明言した。「平山は高原を追い越さないと、試合に出られない」。長崎・国見高在学中にU−23日本代表に緊急参戦、3月の五輪最終予選6試合中5試合にスタメン出場した功労者に、非情な通告が下された。

 そして、この日の午前練習で、運命的な出会いが実現した。ポジションの近い選手が2人1組となり、筋力トレとパス練習。平山がペアを組んだのは、高原だった。が、さすがの怪物クンも海外で活躍する6歳上の先輩に話しかけられない。見かねたMF鈴木(浦和)に尻を叩かれ、勇気を出して「高原さん、あと少しです!」。見守っていたコーチ陣から「平山、照れんなよ!」の笑い声が。2人の“前哨戦”は高原の貫禄勝ちだ。

 平山は、自身の立場を承知している。U−23代表戦では2月のイラン戦以降、11試合無得点。一方、高原は日本代表でも活躍してきた格上の存在。「生き残ることが一番の目標。それに向けて自分が全力で取り組むだけです」と危機感をもって合宿に臨んでいる。

 この日、発表された五輪予備登録選手30人。この中から、16日か17日に五輪代表18人(他に補欠4人)が選出される。「突破とかゴール前に飛び込むときの迫力とか、すごい。自信に満ちあふれている感じがする」と高原の印象を語った平山。「彼にはもっと大きくなってほしい」と話す山本監督の期待に応えて、アテネの座をつかみとることができるか。怪物クンが大きな壁に、立ち向かう。

★主な落選者

 3月の五輪最終予選メンバーからDF青木剛(鹿島)近藤直也(柏)MF成岡翔(磐田)の3人が落選。過去の招集者としてはGK多田(C大阪)DF池田(清水)角田(名古屋)MF鈴木(FC東京)浜田(C大阪)FW西野(磐田)矢野(柏)らが漏れた。期待された16歳FW森本(東京V)も五輪出場はならなかった

★那須が右ひざ疲労性の故障

 連日ハードな練習が続く中、DF那須(横浜M)が右ひざ膝蓋(しつがい)じん帯炎のため、午前は完全休養、午後は別メニューで調整した。「昔からのものなんで大丈夫です。明日の練習は大丈夫です」と那須はアピールしたが、山本監督は「疲労性のもの。しっかり休んで治さないといけない」。一方、9日の練習を体調不良のため休んでいたDF北本(神戸)は、この日の練習に復帰した。

★オーバーエージ決定

 オーバーエージ枠としてはGK曽ヶ端、MF小野、FW高原が順当にメンバー入り。

 けがでシドニー五輪出場を棒に振った小野は雪辱の五輪再挑戦。山本監督は「小野はシドニーから引っぱっていることもある。五輪の舞台で間違いなくやってくれると思う」。今後、協会側はフェイエノールトの承諾を待って、出場が決定する。肺動脈血栓塞栓症からの復帰を目指す高原に関し、田嶋技術委員長が10日に石垣島入りし、山本監督と三者会談。今後の日程や治療方針などの最終確認を行う。15、16日には所属のハンブルガーSVでメディカルチェックが行われることから、その結果を待って五輪代表入りが決まる。


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