高原が石垣島合流、五輪メダルへの“救世主”来たり
36年ぶり五輪メダルへの救世主が降り立った。オーバーエージ(24歳以上)でサッカー男子五輪代表に選出されたFW高原直泰(25)=ハンブルガーSV=が7日、沖縄・石垣島で合宿中の山本ジャパンに電撃合流した。今年5月に再発した肺動脈血栓塞栓(そくせん)症のリハビリ中のため、練習は完全別メニューながら、エースのチーム早期合流は、メダル獲得への強い追い風となる。〔写真:五輪代表に電撃合流した高原=右=は、別メニューながら、さっそく汗を流した=撮影・塩浦孝明〕
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白のTシャツにキャップを斜めにかぶった高原が、石垣島空港に降り立った。「リハビリのつもりで来た。とにかく期待されているわけで、それには応えようと思う」。その笑顔が、順調な回復ぶりを物語っていた。
「午後の練習に間に合うよう、高原が来ます」。7日の午前練習後、山本監督が満面の笑みで発表した。日本代表の英国遠征中の5月に肺動脈血栓塞栓症を再発して以降、リハビリに励んできた高原。医療スタッフもゴーサインのもと、念願の五輪代表との“融合”が実現した。
練習は完全別メニュー。清水東高時代から高原をみる山崎亨アスレティックトレーナーが付き、約1時間半の軽いランニング。「関節に負担がかからないように」と山本監督の気遣いで、チーム練習場の隣にある、5センチという長めの芝丈の専用ピッチが用意された。
高原は今後、チームより1日早い11日にも石垣島を離れ、15日に行われるHSVのメディカルチェックのため渡欧。次に五輪代表に合流する五輪直前ドイツ合宿(8月2日出発予定)での練習試合で実戦復帰し、五輪初戦のパラグアイ戦(8月12日)に臨む青写真だ。今回はわずか5日間の“融合”だが、山本監督は「コミュニケーション面で非常に大きい。ビデオを見ながら話し合ったりチームコンセプトを説明したい」と満足顔だ。
「勝ち抜いて、目標を達成できるように取り組んでいければいい」と高原。5日間限定で舞い降りた“救世主”がメダルへの道を照らす。
| ■高原のリハビリ経緯■ |
| ★5月26日 |
日本代表・英国遠征中に胸の違和感を訴える |
| ★同28日 |
マンチェスター市内の病院で肺動脈血栓塞栓症を再発していたことが判明 |
| ★同31日 |
療養のためフランスへ |
| ★6月9日 |
高原を診察したHSVのチームドクターが「8月の初めには練習に合流できるだろう」と断言 |
| ★同11日 |
日本に帰国 |
| ★同15日 |
静岡・草薙球場での横浜−巨人戦を観戦。「ボチボチ体も動かしている」 |
| ★同23日 |
テレビ生出演。「(五輪出場は)はっきり言って大丈夫です」 |
| ★7月2日 |
清水市内で行われたユース年代育成のイベントに特別参加。小中学生とともに汗を流した |
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| ★五輪FW陣は?★ |
| OA枠として高原が入ったことでセンターFW型の平山、高松のどちらかが落選濃厚。セカンドストライカー型の大久保、田中達は当確でFWは4選手が本大会にのぞむとみられる。2トップの布陣では高原+田中達か大久保のどちらか。3トップでは高原を中央に田中達、大久保が後方に控える布陣が完成する。 |
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★高松は意欲、平山はびびった?
FW高原の合流でし烈な争いになるFW陣。なかでも高原とタイプが似ているFW高松(大分)と平山(筑波大)はそれぞれに違った反応を示した。変則的ミニゲームで好プレーを連発した高松は「(自分の)いい所をみせたい。サバイバルなんで、そこで結果を残さないといけない」と意欲を燃やした。対照的にミスの多かった平山は「(高原さんは)自信に満ちあふれている」と口元を引き締めていた。
★そのほかのOA選手は?★
◆GK曽ヶ端(鹿島)石垣島合宿に参加中。午後の変則ミニゲーム後に、左MF森崎浩(広島)にポジションの位置取りをアドバイス。「連携を深めて、ポジションを取るために自己アピールしていかないといけない」。存在感を見せていた。
◆MF小野(フェイエノールト)いまだフェイエとの交渉が難航。日本協会の田嶋幸三技術委員長(46)は7日、小野招集に関して、FIFA規約に沿って大会初戦の2週間以内に直前合宿地ドイツで合流させる方針を明らかにした。フェイエ側は五輪出場を認める一方で9月以降のW杯1次予選招集に難色を示しているが、田嶋委員長は「W杯予選に小野を招集するのは正当な権利だと思う」と反論した。
| ★オーバーエージ枠★ |
| 23歳以下で構成する五輪代表メンバー中、各国3人のオーバーエージ(24歳以上)選手を登録することができる。96年アトランタ五輪から導入された制度。日本はアトランタ五輪で枠を使わなかったが、00年シドニー五輪ではGK楢崎(名古屋)、DF森岡(清水)、MF三浦淳(横浜M=現東京V)の3人が招集され、8強進出の原動力となった。 |
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