アテネへ乗り込む山本ジャパンが携える「三種の神器」

サッカー男子五輪代表の山本昌邦監督 サッカー男子五輪代表の山本昌邦監督(46)が14日、開催国ギリシャ視察から帰国した。パラグアイ、イタリア、ガーナと「死のB組」を戦う日本だが、指揮官は灼熱地獄&異常乾燥という現地の特異な気候を警戒。「日焼け止めクリーム」「サングラス」「目薬」を選手に携帯させることを決めた。36年ぶりのメダル獲得をかけて、文字通り「三種の神器」を携えて神々の国に殴り込む。〔写真:アテネ視察から帰国した山本監督。秘策を胸に成田空港に降り立った=撮影・小倉元司

 梅雨の晴れ間に恵まれた日本の暑さが、はるかに楽に感じられた。前日まで滞在していたギリシャの気候を思い浮かべながら、山本監督が自信満々にアテネ五輪本番中の注意事項を説いた。

 「すでに30度を超していましたからね。皆さんも暑さ対策と乾燥対策、しっかりした方がいいですよ。サングラスとか目薬とかをね」

 5日間の滞在で最も痛感したのが、現地の特異な気候だった。6月で30度を超えるならば、8月の五輪期間中は推して知るべし。「死のB組」と異名される3試合を中2日で戦う中で最も大切なのは、コンディションの維持。となると、体力を消耗させる日焼けは灼熱地獄の中とはいえ極力、最小限にとどめたい。

 一方で、強力な紫外線が視力に与える影響も無視できない。さらには、「すぐ目がかゆくなる。コンタクトの選手は大変なはずですよ」と苦笑いするほどの乾燥地獄も、すでに猛威をふるっている。そんな悪条件下で選手に携帯させようと思いついたのが山本流の「三種の神器」だった。

 日焼けを防ぐ「クリーム」に紫外線をさえぎる「サングラス」、そして乾燥から大切な目を守ってくれる「目薬」。いずれも日本ならすぐに入手できる品物が、ギリシャでは夢のメダル獲りへの隠しアイテムとなる。

 「皆さんも、ぜひ(五輪に)お持ちください」

 日本の湿度の高さが心地よいとばかりに、指揮官は現地視察で手にした最大の収穫に目を輝かせていた。

藤江直人

★三種の神器★
 さんしゅのじんぎ。皇位の標識として歴代の天皇が受け継いできた八咫鏡(やたのかがみ)、天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)、八尺瓊曲玉(やさかにのまがたま)。転じて、3つの宝物や武器の総称に用いることもある

★オーバーエージは★
 24歳以上のオーバーエージ枠の行使について、山本監督はFW高原(ハンブルガーSV)、MF小野(フェイエノールト)、GK曽ヶ端(鹿島)の招集を改めて明言した。高原は肺動脈血栓塞栓症を再発させ、小野はクラブ側が難色を示しているが、代替選手は考えていない。「僕の手を離れた問題。この3人を含めた18人で戦うことをイメージしている」と今後は交渉役の日本協会にすべてを一任する。

★五輪本番スタッフ制限に「闘うぞ」

 五輪本番中のスタッフの数が厳しく制限されることになった。現時点で五輪組織委員会から提示されているスタッフ用のIDは、山本監督を含めてわずか7枚。万全な状態で戦うために予定している人数の半分にも満たない。「例えばトレーナーが宿泊ホテルにも入れないと厳しい」と山本監督。今後は日本協会、JOCと共闘して組織委側へ粘り強く訴えかけていく。


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