小野「五輪に出たい」、フェイエも派遣に前向き

小野伸二 サッカー日本代表MF小野伸二(24)=フェイエノールト=が遠征中の英国で日本サッカー協会・田嶋幸三技術委員長と面談し、アテネ五輪出場の希望を明かしたことが5月31日、分かった。小野の意向を受けて、田嶋氏は同日、オランダ入りして派遣拒否の構えを見せているフェイエのマルク・ウォッテ・テクニカルディレクターを説得。フェイエ側も派遣に前向きな姿勢を見せた。〔写真:アテネ五輪出場への決意を固めた小野。若い世代を、手玉にとる?

 アテネ五輪のオーバーエージ(24歳以上、以下OA)枠選出へ、小野が決意を固めた。

 「本人とは、気軽な会話だけど、多少話しました。“(五輪には)まあ、行きたいですね”と言ってました」と田嶋委員長が明かした。

 来季もフェイエでのプレーが決まっている小野だが、チームは、フリット新監督となり、体制が一新される。もし五輪出場となれば、開幕前の合宿はもとより、昨季通り8月中旬のリーグ戦開幕となれば、開幕から数試合の欠場も余儀なくされる。さらにフェイエ側も、小野の五輪派遣には拒否の姿勢を打ち出していた。

 そんな状況の中、小野のOA枠での五輪出場を熱望する日本協会は、小野本人の意思確認が重要になり、この日の面談となった。00年シドニー五輪では代表に選ばれながら、負傷で本戦出場を逃しただけに小野は、「あとは、クラブと協会に任せます」と一任したという。

 さっそく田嶋氏はオランダへ渡り、ロッテルダム市内のホテルでフェイエのウォッテTDと会談して、再びマンチェスターへ帰還。今後の交渉については「文書のやり取りで、何とかなるんじゃないかと思う」と、フェイエ側が小野派遣に理解を示したことを明らかにした。

 「出さないということではないが、休みを考慮してほしいとのことだった」と田嶋氏。小野のアテネ五輪出場へ。今月9日以降に、正式な交渉が始まる。

★小野と五輪★

 99年7月4日、中心選手として臨んだシドニー五輪アジア1次予選フィリピン戦で、左ひざ内側側副じん帯断裂の重傷を負い、約4カ月間戦線離脱。五輪イヤーの00年にも、3月に右足首遊離軟骨除去手術、5月に左太もも肉離れ、7月に右足首ねんざと度重なる故障に見舞われ、シドニー五輪代表から落選。五輪期間中はJ2に降格した浦和で試合に出場していた。

★その他のオーバーエージ枠候補★

 最優先ポジションは山本監督が起用を示唆するGKで、曽ケ端準(24)=鹿島=が濃厚。残る2枠は、当初内定までこぎつけていたFW高原直泰(24)=ハンブルガーSV=が急病で倒れたことで白紙に。小野以外には、田嶋技術委員長が名前を挙げたMF稲本潤一(24)=フルハム、DF中沢佑ニ(26)=横浜M。そのほかMF中田浩二(24)=鹿島=の調査も進めている。

★山本監督は慎重

 MF小野の五輪オーバーエージ“快諾”に、U−23の山本昌邦監督(46)は「まだ何も聞いてない。あくまでA代表の6月9日のインド戦が大事なので、そちらに迷惑はかけたくない。今は発言を控えたい」と言及を避けた。それでも「ジーコ監督と田嶋委員長とは方向性について何度も話しているし、動いているのも事実」とすでに、小野に対し招集の“発注”を出していることを認めた。

★ヒデとは日本で会談

 日本サッカー協会・田嶋技術委員長は、ボローニャMF中田と、日本で会談する意向。「中田は、日本に来るんで、そのときにと思ってます」。両足付け根のけがの状況の確認を行い、今月15日が期限のアジア杯登録メンバー30人に入れるかどうかを決める。また、アテネ五輪OA候補に挙がるフルハムMF稲本については、予定していた英国での会談は行わないことになった。

★OA枠決定は遅くとも15日★

 アテネ五輪のOA枠は、遅くとも15日までに決定することになった。15日は7月開幕のアジア杯(A代表)のメンバー30人の登録締め切り日。アジア杯と五輪の掛け持ちはさせないことが決まっているため、OA選手が30人からは除かれることになる。


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