日本女子、タイ6−0撃破!アテネへ“乙女の準決”北朝鮮戦
女子サッカー・アテネ五輪予選 第3日(22日、国立競技場ほか)さあ、次は運命の一戦! 日本はタイに6−0で完勝。2連勝でC組1位とし、順当に4強入りした。初戦のベトナム戦から先発9人を入れ替えた日本は、前半11分のFW丸山桂里奈(21)=日体大=の先制点からゴールラッシュ。決戦に向けて態勢を整えた。24日の準決勝は、アジア枠2のアテネ切符をかけ、北朝鮮と対戦する。〔写真右:FW丸山=右=は前半に先制弾。後半にも加点してフル回転した=撮影・森本幸一。同下:先制は前半11分。FW丸山=中央=のゴールにMF小林が駆け寄った=撮影・鈴木健児〕
◇
| ▼C組(国立) |
日 本
_2勝(勝ち点6) _ |
6 |
2−0
4−0 |
0 |
タ イ
1分1敗(勝ち点1) |
【得点者】▼日=丸山2、安藤、小林、大谷、山本
※日本は準決勝進出決定 |
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国立の夜空に『打倒・北朝鮮』の思いがほとばしった。乙女たちの願いが、いよいよ最終章を迎える。いざ決戦−。上田監督が、最大のライバルに宣戦布告した。
「これで北朝鮮とやれる。前向きに戦っていきたい」。タイに6−0爆勝で2連勝。C組1位の余韻に浸ることなく、24日の準決勝を見据えた。その厳しい表情はむしろ、すべての準備を整えた自信の表れだ。
18日のベトナム戦から先発メンバー9人を入れ替えた。沢らレギュラー組の休養と控え組からの新たな力の発掘。北朝鮮戦の死闘を想定して、あらゆるパーツを揃えておきたい狙いがあった。
「沢たちにも最低2点はとるように言われてました。運は次にとっておきます」。答えを出したのはFW丸山だ。前半11分に先制点。後半2分にもゴールを決めた。
実は丸山、その沢から「ハットトリックで焼き肉をおごるわ」と約束されていた。結局、3点目は生まれず後半20分に無念の交代。もちろん、そんな温存されたエースの“焼き肉ゲキ”も、すべては北朝鮮戦に向けたチーム一丸の証だ。
丸山の2発のほか、控え組では安藤、小林も得点を挙げた。どこからでもゴールを奪える上田ジャパンの本領発揮。これで決戦に向けての態勢は整えた。
北朝鮮との過去の対戦成績は9試合1勝1分け7敗。約13年間も勝っていない難敵だ。今大会でも圧倒的な強さでA組3連勝。その総得点は22と脅威だが、相手にとって不足はない。
「もう一度ビデオを見てから考えます。必ず勝てる秘策はないが、持っているものはあります」と上田監督。北朝鮮のメンバーをビデオで最終解剖するつもり。そして言うまでもなく、日本も最強の布陣を結成する。
24日の準決勝では、北朝鮮側から6000人の応援団が来ることになっている。日本側はチケット販売と招待券を合わせると1万8000人以上が詰めかけるはず。2大会ぶりの五輪出場へ、まさに“運命の一戦”だ。
(稲垣博昭)
★データBOX★
日本女子代表と北朝鮮の過去の対戦は、日本の1勝1分け7敗。90年10月の初対決、アジア大会から△○だったが、それ以降は立場が逆転し、約13年間も勝てずに7連敗中だ。しかも、01年12月のアジア選手権から、最近4試合は完封負けが続いている。
明るいデータとしては唯一のホーム戦、91年5月のアジア選手権で勝っていること。今回も地の利を生かせばチャンスは十分だ。
★川淵キャプテン要請「サポーターの力必要」
2試合連続の大勝に、日本協会の川淵キャプテンも「こんなに楽に見られるのもきょうが最後だから」と相好を崩した。五輪行きを1位で決めれば50万円、2位でも40万円のボーナスという“ニンジン”をぶら下げている。だが「金のことなんて言うな」とあくまで目標はアテネ切符獲りであることを強調。「きょうも5000人が来てくれた。次の北朝鮮戦にはひそかに2万人ぐらいを期待してるよ。サポーターの力がないと勝てない相手なんだから」と改めてサポーターの応援を要請した。
★ピリピリ日本戦!練習は完全非公開−北朝鮮
北朝鮮はシンガポールに格の違いを見せつけ、準決勝に進んだ。先制点は前半6分、左からのクロスをチン・ピョルヒが頭で決めた。その後も中盤からの自在な展開で圧倒。7割以上のボール支配率でシュート数は55対0だった。1次リーグ3試合はまったく危なげのない試合運び。チン・ピョルヒは「ここまでは準決勝に向けての準備にすぎない」と気合を入れ直したが、ウォン・キョンハク監督は「日本戦に向けてのコメントはできない」と報道陣の質問を遮った。早速、きょう23日の前日練習(国立)を完全非公開にすることが発表された。
(広島ビ)
★緊張しなければ五輪だ−中国
中国が韓国を振り切り、B組1位で準決勝に進んだ。前半は攻めあぐねたが、後半に地力を発揮して3得点。「後半は自分たちのゲームができた」と張海濤監督は笑みを浮かべた。準決勝も2位最上位となった韓国との対戦となったが、同監督は「この試合をちゃんと分析して、緊張しなければ大丈夫だろう」と五輪出場に自信を見せた。
(広島ビ)
★情報戦へ警戒−大仁・女子技術委員長
6−0大勝。大仁那弥・女子技術委員長は「ここまでは予定通り」とホッと胸をなでおろした。だが、この日は北朝鮮の関係者が偵察のためズラリと勢ぞろい。「どの人も会ったことがない人ばかりだった」と情報戦への警戒も強めた。7連敗中の相手だが「チャンスはゼロじゃない。ウチも去年のバンコク(6月、アジア女子選手権)より上がってるから」と自信をみせた。
★温存のエース沢「楽しみ」
左ひざと腰に故障を抱えるエースFW沢(日テレ)は温存された。「けが? どうなんですかね。あえて言う必要ないでしょう」と早くも北朝鮮戦に向けて意識は戦闘モードだ。上田監督も「日に日によくなってる」と体調は万全に近い。いよいよ迎える最大の敵を前に沢は「48時間後ですからね。みんな結構楽しみにしてると思う。私的には不安より楽しみです」と表情を引き締めた。
★“女平山”永里がスタメン出場!
史上最年少の16歳でスタメンデビューを飾った“女子版の平山”ことFW永里(日テレ)。決定的なチャンスを数回逃し、試合終了のホイッスルに思わず涙を浮かべた。「すごく緊張しました。何が何だか分からなくて。フィニッシュが決められなくて悔しいです」。それでも後半27分にはゴールの起点になるなど、未知の可能性を披露した。「北朝鮮戦に出られたらドリブルで仕掛けたい」と意気込みをみせた。
★小林ニッコリ…北朝鮮戦出たい!
スタメン出場のMF小林(日テレ)が、後半7分に強烈なヘッド弾をたたき込んだ。「監督、コーチから“なめてかかるな”って言われて、自分にもしっかりやれって言い聞かせてました」とゴールを決めてニッコリ。北朝鮮戦に向けて猛アピールしたが「スタメンでも途中でも役割はあります。自分の売りをみせるだけです」と決意をにじませた。
(国立)
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