日本サッカーは「脱カメレオン」「目指せコアラ」(1)

藤田、石川、宮本 日本サッカーが「脱カメレオン」と「目指せコアラ」を合言葉に、ドイツW杯の1次予選と、アテネ五輪の最終予選を目指す。なんのこと? 26日、日本代表は宮崎合宿初日に、パスサッカーにうってつけの、目立つ新ユニホームを披露。U−23代表は豪州合宿初日に、予選中東ラウンドの暑熱対策として、快眠快食作戦を発案。もう、わかるでしょ!〔写真:新ユニホーム発表。藤田、石川、宮本=左から=にジャストフィット=撮影・小倉元司

 ジーコジャパンが、ドイツへの道を、ド派手に切り開く。「もう、ふがいない戦いはできない。大会に向けて、ユニホームに恥じない、素晴らしい戦いを見せたい」。宮崎市内の宿舎で行われた、ホーム用の新ユニホーム発表会見で、ジーコ監督は宣言した。

 02年W杯版ユニホームの深い青(ジャパンブルー02)に、かつてない明るい青(ジャパンブルー04)を加えるなど、全体的に派手になった。これが、ジーコ監督の標榜する、短いパス主体の自由なサッカーへ、大きな利点となる。「ナイターで映える。韓国の赤のように、鮮やかな色は選手にもいい影響が出るはずです」と開発に携わったアディダス・ジャパン。

 同社は、これまでの深い青は夜の闇に紛れる…との選手の評判を聞きつけ、ホーム試合の多くがナイターであることを踏まえ、夜間照明下の視認性テストを実施。首周りには赤を配し、胸元を腰より明るい色にするグラデーションを採用し、足元も派手な青赤の靴下。鮮やかな色は、視界の端でも味方をとらえられ、瞬時の敵味方の判別をもたらし、精密なパス・サッカー実現に繋がる。

 夜陰や周囲の色にまぎれる“カメレオン”よ、サラバというわけだ。

 新ユニホームは、精神面でも力になる。MF石川(FC東京)は「僕はキャシャなんで、大きく見えるのは助かる」と、目立つ配色が体格面でもプラスに働くと証言。ジーコ監督は「日の丸、血がたぎる赤が足りないと感じていた」と、情熱をも体現するとご満悦。

 「きょうから始まる。きょうから始まる」。初練習前、約5分間の演説を、こう締めくくったジーコ監督。新ユニホームで、めくるめく攻撃サッカーで、日本がアジアを制す。

★カメレオン★
 爬虫(はちゅう)類の1種でアフリカ大陸とマダガスカル島に主に生息。周囲の環境に合わせて、体の色を変えては好物のハエなどの昆虫を長い舌で捕らえて食べる。

★日本のユニホームカラー★
 伝統的に青。現存する最古のユニフォームは、秩父宮記念スポーツ博物館に保管される36年ベルリン五輪代表のものでライトブルー。同大会でスウェーデン代表を破るなど活躍したことで定着した。海に囲まれた日本のイメージで採用されたというのが定説。日の丸カラーが使用された時期もあり、88年横山監督が誕生した当時に採用。ただ、韓国との類似、88年バルセロナ五輪、90年イタリアW杯予選の惜敗の連続で、川淵・現日本協会キャプテンが強化委員長に就任した際、ジャパンブルーが誕生。世界では国旗の色を使うのが一般的で、例外は『アズーリ(青)』ことイタリア代表、独立軍の軍服の色を採用するオランダのオレンジが知られる程度。

★宮本主将、士気を鼓舞

 宮崎合宿で主将を務めるDF宮本(G大阪)は、練習前の円陣でチームの士気を高めた。ジーコ監督に突然「まず主将から一言」と切り出されると「いよいよ始まるので、いい合宿にしよう」。ランニング中心の練習ではMF藤田(磐田)と常にトップに位置し、チームを先導した。

★この日の練習★
 初日の練習は約2時間。ボールを蹴らず、ランニングや体を動かした。指揮を執った里内猛フィジカルコーチは「ジーコ監督からの便宜はとくになかった。きょうは体慣らし。汗をかかせた」。27日は持久走タイムや心拍数などを測定するメニューが主となる。

★川淵キャプテン熱血演説

 日本サッカー協会・川淵三郎キャプテンが初練習前、選手を円状に並ばせて演説。「02年から1年半たち、感動などが薄らいできている。06年、出るかでないかで、日本のサッカー界が大きく変わる。みんなで力を合わせて、ドイツへ行こう」。練習場では、積極的に自らの人生哲学を添えたサインをファンにふるまった。

★宮崎県がジーコジャパン“定宿”に名乗り

 プロ野球・巨人のキャンプ地で知られる宮崎県が、サッカー日本代表の定期誘致へ乗り出す。同県商工観光労働部の観光・リゾート課スポーツランド推進班・池北斉主任は「巨人だけでなく、サッカー日本代表のキャンプも宮崎、と根付かせたい」。代表やクラブの日程調整上、恒例化には難しい点もあるが、野球とサッカーの2枚看板を目指していく。


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