U−22大久保、欧州の視線の前で日韓戦ゴールだ

大久保嘉人 アテネ五輪を目指すU−22日本代表は17日、U−22韓国代表とソウルW杯競技場で強化試合を行う。7月の東京での対戦(1−1)に続く第2戦は、5月のフル代表韓国戦から不発が続くFW大久保嘉人(21)=C大阪=にとっても重要な一戦。ブンデスリーガのバイエルンなどの欧州スカウト陣が視察する中、日本のエースが浮上の突破口を開く。〔写真:ソウルでの前日練習で最終調整をした大久保。この右足でゴールネットを揺らす=撮影・塩浦孝明

 日本の、いや、自らの浮沈をかける。「五輪最終予選までに韓国と当たることはないけど、ここで一発倒して、自信をつけて最終予選に臨みたい」。エース大久保が力強く言い放った。

 フル代表戦とU−22代表戦で計9試合、ゴールがない。エースの面目を失う不振のスタートは、フル代表デビューとなった5月の韓国戦(国立)だった。7月のU−22韓国戦(国立)でも決定機を外した。「動きはいつも通り。ただ点が取れていないだけ」と強がるものの、心中穏やかではない。「点を取って勝ちたい」という山本昌邦監督は大久保を変則3トップの頂点に据える見通しで、早急な結果が求められている。だからこそ、韓国戦でのトラウマ払拭が、重要なのだ。

 韓国サッカー協会によると、今回の試合にはブンデスリーガのバイエルン、スペインリーグのレアル・ソシエダとバレンシアの極東担当スカウトから、日韓戦視察の打診があった。バイエルンは以前から大久保に興味を示し、C大阪と業務提携するクラブ。海外志向が強い大久保にとって、これ以上ないアピールの場となる。関係者によると、韓国FW崔成國の視察が第一目的だが、相手エース以上の活躍を見せれば、海外移籍の夢が現実となるかもしれない。

 「いいボールが来るんで、点を取るだけ」と平常心を強調する大久保。今やフル代表にも欠かせない存在となった男が、栄光の未来のためにゴールネットを揺らす。

★初の3トップで『黄金トライアングル』

 この日の前日練習で、日本は変則3トップをテスト。頂点に大久保、松井(京都)と山瀬(浦和)を直後に配置する新システム採用が濃厚となった。松井、山瀬という五輪世代の2大指令塔が共存するのは山本監督指揮下では初。「一戦一戦の戦いの中で、点を取らなければなけない場面も出てくる」と、来年3月からのアテネ五輪予選に向けた超攻撃的オプションとしての意図を説明。「ハマれば楽しい試合になる」と松井が言えば、山瀬も「しきりにポジションチェンジして韓国を崩したい」。フル代表『黄金カルテット』に対し、『黄金トライアングル』という“新名物”初披露に自信ありげだ。

  ◆DF青木に代わり中央DFでスタメン濃厚なDF那須(横浜M) 「自信はある。(失点を)ゼロに抑えるのが自分のやるべきことだと思ってます」

 ◆前日練習でスタメン組に入ったDF徳永(早大) 「出るつもりで準備してる。相手は高さがあるから、ロングボールを蹴らせないように、コンパクトにいきたい」

★韓国は台風14号被害で気合

 7月の第1戦で得点したU−22韓国MF崔兌旭(安養LG)は「(台風14号の)被災者がテレビ観戦できるか分からないが、1日も早く乗り越えられるよう、いい試合を見せたい」。昨年のW杯ではFW安貞桓(現清水)の“スケートパフォーマンス”で4強躍進の勢いに乗った韓国だが、今回は災害の悲惨さを訴える“台風パフォーマンス”を計画。直後にアテネ五輪2次予選を控える韓国は、本気モードだ。

★U−22の今後★

 10月のアフロ・アジア選手権への参加が取りやめとなり、現時点では年内の親善試合は決まっていない。ただ、山本監督は「強い相手と数多くやりたいという希望は出している」と、来年3月のアテネ五輪最終予選までに、数試合こなす方針。10月の予選組み合わせ抽選(カタール)にも自ら出向き、対戦相手を探すつもりでいる。

★U−22国際親善試合・放送予定★
月 日 カード 時 間 場 所
9・17 韓 国vs日 本 19:00 ソウル
【注】日本テレビ系で生放送


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