怨讐越えた3位決定戦、イラクの夢散る
27日のサッカー3位決定戦で、アジア勢として68年メキシコ大会の日本以来、36年ぶりのメダルを目指したイラクは、イタリアに0−1で敗れた。〔写真:イラクでのイタリア人記者殺害事件が暗い影を落とした3位決定戦。それでも両国選手は試合前、1枚の写真に一緒におさまった=AP〕
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試合終了の笛でイラクの夢は終わった。主将MFアブドルワハブは、イタリア主将のMFピルロと強く抱き合い、ユニホームを交換した。
「銅メダルで国民を幸せにしたかったが、4強は大きな成果だ」。60年ローマ大会の重量挙げで銅を獲得して以来、44年ぶりのメダルは逃した。しかし、ハマド監督は誇らしげだった。シュート数はイタリアの6に対して18。存在は世界に示した。
イタリアのジェンティーレ監督は「もし監督という立場を離れられるなら、イラクに勝ってほしかった」と笑顔なく振り返った。今でも政情不安が続くイラク。27日にはイタリア人記者バルドーニ氏がイラクで武装組織に殺害される事件が発覚した。
イタリアDFフェラーリは「IOCはこの試合を中止にもできたはず」と疑問を提起。スポーツの祭典は政治に翻弄された。それでも、試合前にはイラクからイタリアに白い花束が渡され、ともに肩を組んで1枚の写真におさまった。
「五輪精神とサッカーは、世界の人々をひとつにすると信じている」とハマド監督。イラクは復興を信じ、栄光を追い続ける。
★イタリア銅も記者殺害に笑顔なし
イタリアは36年ベルリン大会で金メダルを獲得して以来の銅メダルを獲得した。ジェンティーレ監督は「歴史的な成績を残せてうれしい」といいながらも、「殺害されたイタリア人記者と家族のことを思うと、喜ぶ気持ちにはなれない」と笑顔なし。決勝点のFWジラルディーノも「このゴールを殺害された記者、家族にささげたい」と沈痛だった。
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