【サッカー】五輪敗れたU−23、大久保ら「海外へ!」
【テッサロニキ(ギリシャ)19日=佐藤春佳】 サッカー男子日本代表が18日のガーナ戦に1−0で勝ち、日本男子初の屈辱となる1次リーグ未勝利を阻止した。それでも五輪で世界レベルを痛感し、山本昌邦監督(46)は選手の海外進出を奨励。オーバーエージ(24歳以上)のMF小野伸二(24)=フェイエノールト=を手本に『海外のススメ』を説いた。山本ジャパンは21日に帰国する。〔写真:最後に意地を見せた山本ジャパン。それでも1次リーグ敗退の現実に海外志向の選手が増えた=共同〕
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『世界の壁』を乗り越えるヒントは海の向こうにある。21日帰国し、2年間の活動を終える山本ジャパン。選手たちは大きな課題を手に、2年後のドイツを見据え再スタートを切る。
3戦を見届けた日本協会・田嶋技術委員長は「バッドラックではない。この結果が実力だと受け止めたい」と言い切った。山本監督は「世界との差はペナルティーエリア内の質」。ガーナ戦こそ1−0と勝利したが、第2戦の相手イタリアには、個人の能力や判断力の差を見せ付けられた。
「この中から沢山の選手が海外に行くと思う。そこでさらに世界のレベルを感じ個を上げて行って欲しい」と山本監督。国際試合の厳しさを肌で感じるには、海外移籍が最も有効だ。幸い大会期間中には伊、独、スペインなど海外リーグ代理人が日本協会に数十件の身分照会を寄せていたことが判明。選手情報の問い合わせがあった山本監督は「挙がっている選手は片手(5人)じゃないくらい」と喜ぶ。
海外飛躍の一番手はFW大久保だ。ガーナ戦では前半37分、DF菊地(磐田)のロングフィードに反応し絶妙ループ弾。3試合観戦の伊代理人協会のオベルト・ペトリッカ氏は「来年には間違いなくヨーロッパにいる選手」と太鼓判。FW高原の独移籍を成立させかねてから興味を示していたトーマス・クロート氏もスタッフを大会に派遣し密着マークしていた。
「監督から海外から(話が)来ているとも聞いているし冬には行くつもり」と大久保。堂々の1月移籍宣言だ。
合言葉は『小野になれ!』。現在世界トッププレーヤーの小野は「選手たちが戻って日本の環境に慣れて世界のレベルの感覚を失うのは怖い。得たものを高いレベルで維持して」とエール。志を高く持ち経験を積んで欲しいという小野のメッセージは、06年ドイツW杯のチームメイトになるかもしれない若者への“宿題”だ。肌で感じた世界との差。若者たちはそれぞれドイツへ続く道を探る旅に出る。
★平山は小野の腕輪に雪辱誓う
FW平山(筑波大)はガーナ戦でも出番がなく、出場はイタリア戦のわずか16分間で五輪を終えた。試合後、MF小野が「期待されていたのに試合に出られず、つらい部分もあっただろう」とつけていた腕輪をプレゼント。黄色地の腕輪には「LIVE STRONG(強く生きよ)」の文字が書かれていた。平山は「この経験を生かしたい。腕輪は家宝です」と雪辱を誓った。
★山本監督は少し休んだらJリーグ監督に?
五輪サッカー男子日本代表・山本昌邦監督(46)は19日、今後の自身の去就について「現場でやりたいけれど、少し休んで考えたい」としばらく休養し、秋にも結論を出す意向を示した。
「山本の希望を最優先する」と日本サッカー協会・川淵キャプテン。山本監督は協会と複数年の契約が残っているが、A代表スタッフへの復帰は不透明な状況。人気、知名度ともに高い同監督には、古巣の磐田など複数のクラブが獲得に動いており、来季以降、Jリーグで指揮を執る可能性が高い。
★駒野は左鎖骨骨折
ガーナ戦で負傷退場したDF駒野友一(23)=広島=が左鎖骨を骨折していたことが19日、分かった。駒野は同試合中に接触プレーで転倒。前半23分に交代した。チームとともに21日に帰国後、チームに戻り精密検査を受ける。
★8強進出のイタリア、日本勝利にグラッチェ
男子B組のイタリアは、日本の勝利で8強進出が決定。さっそくエールが届いた。「彼らのフェアプレーにお礼を言わないと。われわれも予選落ちだったからね」とFWジラルディーノ。パラグアイとの試合中、MFピンツィは「日本が勝っているとは知らなかった」という。とにかく日本に感謝、感謝だった。
21日の準々決勝の組み合わせはマリ−イタリア、イラク−豪州、アルゼンチン−コスタリカ、パラグアイ−韓国となった。
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