世界のスーパースター(7)
陸上長距離の女王、P・ラドクリフ…1万とマラソンとどちら?

ポーラ・ラドクリフ その動向に世界の注目が集まる。肩をいからせ、首を大きく上げ下げする独特のフォームで走る陸上長距離の女王、ポーラ・ラドクリフ(30)=写真。1メートル73、53キロの体は徹底したウエートトレーニングで鍛え上げられている。そのうえ、金髪と美貌、複数の言語を操る知性をも併せ持つ。英国では圧倒的な人気を誇る。

 「マラソンと1万メートルの両方走るのは無理。どっちにするかはまだ決めていません」

 マラソンと1万メートルの両種目で英国代表に選ばれている。マラソンでは世界最高記録を高橋尚子より4分以上速い2時間15分25秒に引き上げた。1万メートルでも99年世界選手権銀メダル、世界歴代2位(30分1秒09)の記録を持つ。五輪ではどちらを走るのか。とくに金メダルを狙うマラソンの日本勢はやきもきしている。

 太もも裏側を痛めて3月の世界クロスカントリー選手権を欠場。その後、ヘルニアの手術を受けた。五輪に間に合うのかが心配されたが、約3週間後に練習を再開。約2年ぶりのトラックレースとなった6月20日の5000メートルでは世界歴代3位の14分29秒11で優勝、同27日には1万メートルでも30分17秒15の好タイムで走って完全復調をアピール。

 「簡単な手術だったし、ヘルニアが見つかって、かえってよかった」と、あくまでも前向き。練習は主にマラソン出場を想定している。アテネの酷暑の下、その豪脚はどんな威力を発揮するのだろうか。

(アテネ五輪取材班)

ポーラ・ラドクリフ 1973年12月17日、英国ノースウィッチ生まれ、30歳。11歳で陸上を始める。ジュニア時代からトラックとクロスカントリーで活躍し、5000メートルで96年アトランタ五輪5位。1万メートルで99年世界選手権銀メダル、00年シドニー五輪4位。00、01、03年世界ハーフマラソン優勝。01、02年世界クロカン優勝。02年4月のロンドンでマラソンデビューし、すでに世界最高記録を2度更新。ラフボロ大卒。1メートル73、54キロ。2000年4月に結婚した夫で中距離選手のゲイリー・ラフ氏がマネジャーを務める。


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