【バスケットボール】夢を見せない「ドリームチーム」五輪初黒星…
「ドリームチーム」が負けた! 男子1次リーグが始まり、4連覇を狙う米国が73−92でプエルトリコに敗れる衝撃の大波乱が起こった。米国はプロ解禁となった92年バルセロナ五輪以降、NBA(米プロバスケットボール協会)のスター選手でチームを構成、五輪では全勝をキープしていたが、ついに連勝は「24」でストップした。今大会ではNBAトップ選手に相次いで出場を辞退され、過去3大会とは見劣りするメンバーだったが、“権威”は大暴落だ。〔写真右:おっとっと…。ベテランのアイバーソン=左=がけつまづけば、「ドリームチーム」も急ブレーキ。五輪で痛恨の初黒星だ=AP。同下:ダンカン=右=は15得点を挙げて気を吐いたが、チームは相手の高さに完敗=AP〕
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すさまじいパワー、突き抜ける高さ、魅惑のテクニック…。「ドリームチーム」が金メダルを初めて獲得したバルセロナ大会から12年。マイケル・ジョーダン、マジック・ジョンソンらヒーロー軍団が築いてきた米国の最強伝説が、五輪発祥の地でついに崩壊した。
昨季、ピストンズを率いてNBAファイナルを制した名将ラリー・ブラウン監督(63)は「失望した。屈辱だ。(指揮官として)チームを機能させられなかった。選手に理解させることもできなかった」と険しい表情。
平均身長2メートルの相手チームの高さに苦しみ、フィールドゴールの成功率は35%まで落ち込んだ。守備はコンビネーションを欠き、前半終了時には22点を追う展開に追い込まれた。チーム最年長、NBAで得点王3度のアレン・アイバーソン(29)=76ers、MVP2度のティム・ダンカン(スパーズ)がともに15得点を挙げて気を吐いたが、米国五輪史上最低の73点に抑え込まれた。
アイバーソンは「プエルトリコが最高のプレーをした」とガックリ。これまで米国の五輪通算成績は109勝、敗れたのは旧ソ連に喫した2敗だけ。優勝は12回を誇る。プロで臨むようになった「ドリームチーム」では屈辱の初黒星だ。
今大会では、チームの核として期待されていたシャキール・オニール(ヒート)やコービー・ブライアント(レイカーズ)らスター選手が出場を辞退。過去に比べれば「小粒」といわれたが、それでも優勝候補の筆頭に違いなかった。ふがいないプレーに会場にはブーイングが飛び交い、米国メディアも批判を開始。ロサンゼルス・タイムズ電子版は「みじめなUSA」と酷評。ニューヨーク・タイムズ電子版も「アテネの試練」と大バッシング。米国の五輪4連覇に、暗雲が漂う。
| 米国ドリームチーム五輪全成績 |
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| 成績 | 相手 | | 92年バルセロナ | | 1次L | ○116−48 | アンゴラ | | 1次L | ○103−70 | クロアチア | | 1次L | ○111−68 | ドイツ | | 1次L | ○127−83 | ブラジル | | 1次L | ○122−81 | スペイン | | 準々決勝 | ○115−77 | プエルトリコ | | 準決勝 | ○127−76 | リトアニア | | 決勝 | ○117−85 | クロアチア | | 96年アトランタ | | 1次L | ○ 96−68 | アルゼンチン | | 1次L | ○ 87−54 | アンゴラ | | 1次L | ○104−82 | リトアニア | | 1次L | ○133−70 | 中国 | | 1次L | ○102−71 | クロアチア | | 準々決勝 | ○ 98−75 | ブラジル | | 準決勝 | ○101−73 | 豪州 | | 決勝 | ○ 95−69 | ユーゴスラビア | | 00年シドニー | | 1次L | ○119−72 | 中国 | | 1次L | ○ 93−61 | イタリア | | 1次L | ○ 85−76 | リトアニア | | 1次L | ○102−56 | ニュージーランド | | 1次L | ○106−94 | フランス | | 準々決勝 | ○ 85−70 | ロシア | | 準決勝 | ○ 85−83 | リトアニア | | 決勝 | ○ 85−75 | フランス | | 04年アテネ | | 1次L | ● 73−92 | プエルトリコ | | 【注】国名は当時 |
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■ドリームチーム足跡■
★96年アトランタ五輪 自国開催とあって、ピッペン、バークリーー、シャックらスーパースターが勢ぞろい。決勝ではユーゴスラビアを95−69と圧倒して連覇を飾った。ハーフタイムには元世界ヘビー級王者ムハマド・アリ氏が登場する演出もあり、強いアメリカを印象づけた。
★00年シドニー五輪 ビンス・カーター、ケビン・ガーネットらを擁する一方、オフを理由に出場を辞退する有力選手も続出。準決勝ではリトアニアに苦戦し、ドリームチーム最少得点差(2点差)となる85−83で決勝進出。決勝のフランス戦でも残り4分で4点差まで詰め寄られ、薄氷の3連覇だった。
★ドリームチーム★
92年バルセロナ五輪で初めて結成されたチームが、こう呼ばれた。監督はチッャク・デイリー。メンバー12人中11人がNBA選手で、総額年俸は約40億円。“神様”マイケル・ジョーダン(ブルズ)ら当時の人気トップ選手が集結。世界中の注目を浴びた。試合は8試合すべてを30点差以上の3ケタ得点で勝利し、金メダルを獲得。現在でも“最強チーム”といわれている。
★プエルトリコ胸張る勝利
米国を破る歴史的な金星を挙げた、プエルトリコのトロ監督は「守備を固め、ゴール下で強いダンカンをコントロールしようとした。心からうれしい」と喜色満面。第4クオーターに8点差まで迫られた場面で、相手の反撃を断ち切る3点シュートを決めたアロヨ(ジャズ)は、「この勝利はプエルトリコ市民にとっても、この競技のためにも大きな意義がある」と胸を張った。
〔写真:大活躍したプエルトリコのアロヨ=AP〕
★中国の・姚明、代表引退を示唆
男子1次リーグでスペインに58−83で敗れた中国の大型センター・姚明(ロケッツ)が試合後、代表からの引退を示唆した。「本当に失望した。代表からの引退を考えている。近いうちだ」と怒りを爆発。
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