松坂が決勝マウンド熱望!金メダルで“ファン離れ阻止”

松坂 日本代表に選出された西武・松坂大輔投手(23)が25日、所沢市内の球団事務所で会見を行い、「シビれる場面で投げてみたい」と決勝戦の先発を熱望した。合併問題で激動のプロ野球界だが、怪物が五輪の快投&金メダル奪取で“ファン離れ阻止”を誓った。〔写真:五輪決勝のマウンドを熱望した松坂。金メダルは任せた!=撮影・江角和宏

 上原、和田ら豪華な顔ぶれがそろう日本代表で、松坂がいち早く胴上げ投手に名乗りを上げた。

 「シビれる場面で投げてみたいと思ってます。言われた試合ならどこでも投げます」

 数々の大舞台を経験してきた松坂だが、世界一をかけた戦いは未経験。重圧のかかる場面ほど燃える男にとって、金メダルのかかったマウンドは僕が…が本心だ。

 松坂の宣言を伝え聞いた大野投手コーチは「そんなこと言ったの? いいねぇ、心強いよ。(代表発表の)会見では投手全員が柱と言ったけど、やっぱり経験者は大きい。年齢は関係ないよ」と頼もしげ。今メンバーでシドニー五輪、アテネ五輪予選をともに経験しているのは松坂だけだ。

 大きな使命感も背負っている。合併問題で揺れる日本球界。「今回のメンバーは野球をアピールする重要な役割がある。野球界を盛り上げていこうと思うし、子供たちに“野球をやりたい”と思わせたい。五輪の年にそういうこと(合併)があって、逆にアピールするいいタイミングと思う」。感動の金メダルでファン離れ阻止、さらなるファン獲得を狙う。

 「長嶋監督もアテネ五輪に出たい気持ちは強いと思う。最高の形で行きたい」。怪物の大きな挑戦が始まる。

湯浅大

★金メダルローテ確立

 代表24選手のうち、投手陣は11人。大野投手コーチは「先発は7人、中継ぎは4人。ただ、先発は5人いればいいから、残りの2人はロングリリーフなどをやってもらう」と話した。先発ローテーションについても「準決、決勝から逆算してシミュレーションしている段階」と金メダルローテを確立する手はずだ。

★ライバルは4チーム

 中畑ヘッドコーチがライバルを4チームに絞り込んだ。「キューバはかなり強い。カナダ、台湾、豪州のレベルも非常に高い。厳しい戦いになるぐらいの自覚がないと、足元をすくわれる」と表情を引き締めた。

★巨人・上原がフル回転覚悟

上原(左)と高橋由 巨人・上原は、負けの許されない国際舞台で先発、中継ぎ、抑えのフル回転も辞さない覚悟だ。「個人的なことは、どうでもいい。昨年の予選が終わった時の喜びをみんなともう一度分かち合いたい」。両太もも裏痛の不安は消えないが、国際試合9連勝中のエースが気迫で日本の投手陣をリードする。

神宮

写真:巨人からはエース・上原(左)と4番・高橋由が選出。笑顔で金メダル奪取を誓った=撮影・今野顕

★近鉄・岩隈が最年少23歳での選出

中村(左)と岩隈 近鉄・岩隈は開幕11連勝の安定感のある投球を評価され、代表24人の中では最年少の23歳での選出となった。国際舞台は初経験とあって「選ばれるとは思っていなかったので光栄です。自信を持って全力でいきたい」と闘志満々。梨田監督も「一番若いからどういう使い方をされるのか分からないが(外国人相手でも)十分に抑えられると思うよ」と期待を込めた。

大阪市内

写真:近鉄の中村(左)と岩隈は早くも気合十分=撮影・山下香

★オリックス・谷は「夫婦で金」

 オリックス・谷は柔道女子48キロ級代表の谷亮子(トヨタ自動車)と夫婦そろってアテネ五輪に出場する。96年アトランタ大会以来2度目の出場が決まった谷は「(夫人から)良かったね、と言葉を掛けてもらった。2人で力を合わせて頑張りたい」と笑顔。一方、亮子は「夫婦で五輪の大舞台に立てるなんて、夢のよう。主人はシーズン中に五輪が組み込まれて大変だろうが、目指すのは同じ金メダル」と力を込めた。

★ヤクルト・石井は不安を隠せず

 左太もも肉離れのリハビリ中ながら代表に選出されたヤクルト・石井は複雑な表情。「まずは1日も早く一軍のマウンドに戻ること。(五輪は)チームで投げて不安がなくなってから考えたい」。昨年11月のアジア予選でも活躍した期待のリリーフ左腕だが、5月から登録抹消中。「70%で(アテネ)行ってもしかたない」と、不安を隠せなかった。

神宮

 ◆巨人・高橋由外野手 「去年の予選より責任を感じる。銀、銅メダルと思って行く人はいない。ベストを尽くしていい成績を残すのが大事」

 ◆阪神・安藤投手 「連投できるように頑張りたい。1番のライバルはキューバだと思う。強い気持ちを持って、勝てるように頑張るだけです」

 ◆阪神・藤本内野手 「日の丸を背負うのは初めての経験。五輪を楽しみたい。オーストラリアには(阪神の)ウィリアムスがいるので対戦したい」

 ◆中日・岩瀬投手 「プロになって五輪に出られるとは夢にも思っていなかった。プレッシャーは計り知れないが、その中でもきちっと投げられるようにもっていきたい」

 ◆中日・福留外野手 「選んでもらって光栄だが、まだ実感がわかない。五輪を楽しみながらプレーして、最終的に金メダルを取れたらと思う」

 ◆広島・黒田投手 「光栄に思う。より一層責任を持ってやらないといけない。絶好調には程遠いが、残り試合に集中して調子を上げたい」

 ◆広島・木村拓外野手 「身の引き締まる思い。今はとても胸を張って出られる成績じゃないが、高いモチベーションを持って何とか貢献したい」

 ◆横浜・三浦投手 「自分とは無縁だと思っていた。光栄。どこと当たろうと全部勝たないといけない。与えられた場面で勝ちたい」

 ◆横浜・相川捕手 「選ばれた自分がびっくりしている。(代表での自分は)ちょっと想像できない。とにかく相手に向かって全力でプレーしたい」

 ◆近鉄・中村内野手 「予選はけがで辞退したので、本選は力になりたいと思っていた。シドニーのリベンジを果たして金メダルを目指したい」

 ◆ダイエー・和田投手 「金メダルを目指していかないと、アマチュアの方にも申し訳ない。勝ってなんぼの世界だと思う。投げられるのであれば、全力で投げたい」

 ◆西武・和田外野手 「昨年の予選でも重圧を感じた。五輪ではそれ以上のものになると思うが、プロの集団で行く以上、どうしても金メダルを持って帰りたい」

 ◆日本ハム・小笠原内野手 「一大イベントの24人の中に選ばれ光栄。メダル獲得が使命だと思っている。自分の持っている力を最大限出したい」

 ◆日本ハム・金子内野手 「昨年の予選はテレビで見ていた立場。五輪に行けるという運を大事にしたい。自分のやれることを精いっぱいやりたい」

 ◆ロッテ・清水直投手 「僕の力を必要としてくれた以上、アテネでそれを出したい。予選に出られなかった分、早くチームに溶け込みたい」

 ◆ロッテ・小林雅投手 「みっともない結果は残したくない。プロの意地と誇りを見せたい。予選の時に味わったチームが一つになれる感覚を今度のチームでも再現したい」

 ◆オリックス・村松外野手 「大変光栄に思うし、身の引き締まる思い。プロ入りした時には日の丸を背負うとは考えもしなかった。少しでも貢献できるよう頑張りたい」

対戦方法
 出場8チームで1回戦総当たりの1次リーグを行い、上位4チームが準決勝に進出。準決勝からはトーナメント方式で、1次リーグ1位vs4位、2位vs3位が対戦。翌日に決勝と3位決定戦を行う。

アテネ五輪・予想オーダー
選 手(所 属)
福 留(中 日)
宮 本(ヤクルト)
高橋由(巨 人)
城 島(ダイエー)
中 村(近 鉄)
小笠原(日本ハム)
谷(オリックス)
DH和 田(西 武)
藤 本(阪 神)
【先発投手】
松 坂(西 武)
和 田(ダイエー)
上 原(巨 人)
三 浦(横 浜)
岩 隈(近 鉄)
アテネ五輪・日本の日程
月 日 試合日程 試合開始時間
8・15 《1次リーグ》
イタリア戦
同日17時30分
16 オランダ戦 17日0時30分
17 キューバ戦 18日1時30分
18 豪  州戦 同日17時30分
20 カナダ戦 同日17時30分
21 台  湾戦 同日16時30分
22 ギリシャ戦 同日17時30分
24 《準決勝》 同日17時30分
25日1時30分
25 《3位決定戦》
《決 勝》
同日17時30分
26日2時00分
】月日は現地時間。1次リーグ上位
4チームが準決勝進出、試合開始時間
は日本時間

日本・過去の五輪成績
年度開催都市順位
1984ロサンゼルス
88ソ ウ ル
92バルセロナ
96アトランタ
2000シドニー4位
】ロサンゼルスとソウルは公開競技

★キューバ代表候補に30人

 アテネ五輪野球で日本のライバルとなるキューバが、代表候補を約30人に絞り込んでいることが25日、分かった。

 昨年のW杯優勝メンバーは15人で、ベラとオデリンの主力投手、中軸のセペダとウルティア、20歳の有望株、グリエルらが選ばれた。アトランタ五輪代表のスクル、パレ、ラソのベテラン勢も候補に残ったほか、主要国際大会未経験者が10人以上含まれている。同国代表候補は、日本代表の壮行試合(7月13〜14日、東京ドーム)などのため7月8日に来日予定。


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